歪曲収差をチェックする
広角系レンズでは、周辺光量に加えて歪曲収差も避けて通れない問題だ。風景写真などでは、歪曲していても雰囲気がよければ問題にならないことが多いが、建築写真などではそうはいかない。まっすぐな柱がまっすぐ写っていないと、クライアントにチェックされるはずだ。ここではキヤノンEF16-35mm F2.8L IIとEF24-70mm F2.8L、EF 24-105mm F4L USMの3本を使い、新聞を撮影してみた。
結果は、各レンズで大なり小なり歪曲色収差は発生している。画角の狭い1Dでも歪曲収差がないわけではない。DPPでの歪曲収差の補正も試してみたところ、実際に歪曲収差はほぼ気にならない程度まで補正できることがわかった。しかしこの機能を使用すると、周辺の一部までカットされてしまう。仕方ないことではあるが、撮影時にそれを考慮することが必要はあるだろう。
上記のEF 24-105mm F4L IS USM で撮影した画像を、RAW現像ソフトのDPPで歪曲収差補正「100」を適用したもの。歪曲収差は補正されたが画像がややトリミングされて小さくなってしまっている。左:1Ds、右1D |
圧倒的な2600TV本相当の解像力
解像力に関しては、1Dでも不足を感じなかったが(画素数が足りている場合)、1Dsの2200万画素の実力は気になるところ。そこで1Dsで解像力チャートを撮影してみた。ちなみに1Dの解像力は以前の記事を参照してほしい。
しかし、いつもどおりに撮影したところ、解像力チャートの限界値である2000TV本を超えてしまった。仕方がないので縦横を2倍に広げた、面積比4倍のエリアを撮影してみた。結果は2倍チャートでTV1300本となった。つまりTV2600本相当の解像度を持っているようだ。