レンズの周辺光量落ちをチェック
1Dsの標準的なズームレンズを考えると、少々設計は古いが「EF24-70mm F2.8L」ということになるだろう。そのほか、手持ちの「EF24-105mm F4L」、「EF16-35mm F2.8L II」、「EF14mm F2.8L II USM」を加え、計4本のレンズで比較撮影を行なうことにした。
まずは周辺の光量落ちから。1Dsと1Dにそれぞれのレンズを装着し、空を広く入れて絞り開放で撮影した。撮影モードは絞り優先、ホワイトバランスはオートで撮影している。
1Dsはすべてのレンズにおいて、はっきりとわかるレベルの周辺光量落ちが発生している。作品ならこういった写真に趣きがあるともいえるが、レンズ性能はまた別の話だ。1Dでも周辺光量は落ちているが、周辺部がトリミングされた状態のフレームになるため、1Dsほどは目立たない。
どこまで絞れは光量落ちが目立たないか?
次に、周辺光量落ちが気にならないレベルまで絞りを絞って撮影してみた。これは筆者の主観で光量落ちを判断しているので、撮影者やシーンによって変わるかもしれない。
結果としては、1DsではF8程度まで絞れば周辺光量落ちはほとんど目立たなくなるようだ。ただし24-105mmについてはもう1段、F11まで絞り込む必要があった。センサーサイズの小さな1Dになると、各レンズの解放値から1段絞ったF4やF5.6でも周辺光量落ちはほぼ気にならないレベルになる。
1Dsと1D、センサーサイズが違うわけだから画角に違いが出てくるのは当たり前の話で、レンズの中心部分を使える1Dの方が良い結果なのは理解できる。しかし、1Dsの使い方としてF8~11程度に絞ってやれば実用上は問題ないだろう。