.Macの後継となるMobileMeについては、Phil Schiller氏(プロダクトマーケティング担当SVP)が「Exchange - for the rest of us」と説明した。Exchangeとは縁のない一般ユーザーのためのExchangeなのだ。メール、コンタクト、カレンダーなどがMobileMe経由でプッシュ配信され、Mac、PC、iPhone/iPod touchなど複数のデバイスが常に最新の状態にアップデートされる。クラウドに置かれるデータにWebブラウザからアクセスするアプリケーションは、まるでクライアントアプリケーションのように動作する。.Macからストレージ容量が20GBに倍増し、iDiskはオンラインインタフェースを備える。

Exchange市場にもAppleが浸食

クラウドにデータを集めて、複数のデバイスにプッシュ配信する「MobileMe」

MacのMail/アドレスブック/iCal、WindowsのOutlookなどローカルのアプリケーションと連係

デスクトップアプリケーションのような使い勝手のWebアプリケーション

Webアプリケーション左上の機能切り替え

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変わり続けるiPhone

iPhone 3Gの価格発表でドッと盛り上がったのは、開発者が集まるWWDCらしくなかった。だが単に「お手頃!!」というのではなく、3G対応とGPS機能を備えたiPhoneが199ドルで登場することで、iPhoneプラットフォームの展望を広げる最後のピースが埋まったという思いが、会場の開発者にはあったのではないだろうか。

この1年、iPhone発売直後に大幅値下げが行われるなど、消費者から反発されることもあったが、そのような思い切った修正を含めて、iPhoneは常にユーザーの声に素早く反応し、改善が施されてきた。わずか1年でiPhone 1.0がiPhone 2.0に、iPhoneからiPhone 3Gへと進化したスピードと柔軟性は、ネット時代の端末という印象を受ける。iPhone 2.0でiPhoneプラットフォームが本格的に始動する。ユーザーが手にした後もどんどん進化するiPhoneの面白さが、さらに際立つことを期待したい。