「クローム」は少々クセがある
F100fdのカラーモードは、コントラストや色味を標準的なに設定した「スタンダード」、コントラストや色味を強めて鮮やかな発色の「クローム」、白黒に撮影する「モノクロ」とシンプルだ。F100fdの色はリアルに再現され、色のりが良い。鮮やかな花や人工物でもこってりとした濃い色なので、画面に色が浮くことは少ない。
私はよく色を濃くするため、1、2段マイナス補正をすることがある。しかしこの作業を、F100fdでやってしまうと、元から色がよく乗っているので色が濁ってしまった。F100fdは補正なしや、若干のプラス補正で抜けの良いリアルな色を作ってくれる。「クローム」は鮮やかめな色合いだが、「スタンダード」でも充分に鮮やかだ。「スタンダード」に設定しておけば、まず間違いないだろう。むしろ「クローム」を使うときは注意が必要で、空をプラス補正すると、蛍光色に近い色になってしまうこともあった。「クローム」はそれなりの撮影意図を持って使ったほうがいい。
ホワイトバランスは、オートできちんと正しい色を表現してくれる。カラーモードがシンプルなので、ホワイトバランスはカラーフィルターを使うように色合いを変えるために使ってみると面白いかもしれない。