オーバークロックはどうだ?

コアがひとつ減り、TDPも下がったPhenom X3。となればオーバークロックの面でも期待できる。今回のものはサンプルであり、マザーボードもメインストリーム向けAMD 780Gの4フェーズのものであるため、あまり設定を詰めずにさらりと回してみたところ、ベースクロックを250MHzとした3GHzでもあっさり動作してしまった(この時のコア電圧は1.3V)。例えばAMD 790FXやnForce 780a SLIなどを搭載したフェーズ数も多いハイエンド向けのマザーボードを組み合わせればさらに上を目指せそうな感触だ。ではPhenom X4 9750、Core 2 Duo E8500なども含めて計測したグラフ4つをざっと並べてみよう。

グラフ11 : Sandra XII

グラフ12 : CHINEBENCH R10

グラフ13 : PCMark Vantage

グラフ14 : 3DMark06

では、この状態での消費電力を計測して締めとしたい。Phenom X3 8750は、今回の計測ではピークにしてPhenom X4 8750の70%にまで削減できている。ちなみに125対95というカタログスペックそのままを率にすると76%となるので、素直に"良い"と言える結果。今回の計測ではPowerNow!とEISTは切ってあるが、アイドル時の消費電力でもPhenom X3 8750は最小の消費電力だ。PowerNow!を有効にすればさらなる低消費電力が可能となるだろう。なお、PowerNow!を有効にした場合、Phenom X3 8750は、クロック倍率が6倍、動作クロックは1.2GHzにまで下がることを確認している。

グラフ15 : 消費電力