クアッドコアのPhenom X4と比較

ここで趣向を変え、Phenom X4との比較を見てみよう。同じPhenomで、3コアと4コアではどのような差が出るのか、という比較だ。なお、Phenom X3 8750はBlack Editionではないため、同時に用意できたPhenom X4 9850 Black Edition側の倍率とHTLinkスピードを下げ、9750相当とし比較してみた。テスト環境は先の比較で用いたPhenom X3 8750と同等のもので両CPUを比較している。

グラフ7 : Sandra XII

まずはSandra XII。CPU性能に関しては、きれいに3/4のスコアである。コア数が違えど同系統のCPUであるためその性格はまったく同じということだろう。

グラフ8 : CHINEBENCH R10

次はCINEBENCH R10。こちらもSingle CPUは互角、Multiple CPUは素直に3/4という結果だ。

グラフ9 : PCMark Vantage

ここまでCPUにフォーカスしたテストでは仮想Phenom X4 9750に対し3/4という結果だが、アプリケーションが複雑に交わるPCMark Vantageではその性格も変わってくる。もちろん全体的には仮想Phenom X4 9750が上だが、Productivityは肉薄しているし、Communicationsでは逆転(とはいえ誤差と言えるかもしれない)している。単純に平均してみると、仮想Phenom X4 9750に対しPhenom X3 8750は97%という結果になる。

グラフ10 : 3DMark06

3DMark06のスコア。わずかに上回る仮想Phenom X4 9750のスコアは、主にCPUスコアの差から生まれると見て良いだろう。そのCPUスコアの差はおよそ600。率にすると81%でありCPUに特化した先のテストと比べれば差は縮まる傾向であるようだ。