ライブラリの中からある条件で取り出したレコードの集まりをBentoでは「コレクション」(collection:収集物)と呼びます。iTunesを使っている人はプレイリストを思い浮かべてください。検索結果の保存と考えてもいいでしょう。「コレクション」を作っておけば何度も同じ検索をしなくて済みます。いつも「ライブラリ」全体を扱うより、ライブラリから抽出して絞り込んだ「コレクション」を扱う方が便利なこともあるからです。1つのライブラリに対し、コレクションはいくつも作れます。コレクションの作り方はいくつかあります。まずレコード領域を表形式にします。

1つめの方法は「選んでから作る」です。先に検索で絞り込み、さらに必要ならその中からコレクションに入れたいレコードだけをマウスで選択します(図38)。メニューバーの[ファイル] - [選択からコレクションを新規作成]を選びます。「コレクションの名前:」ダイアログが開くので名前を付けると、ソースリストにコレクションのアイコンが追加されます(図39)。これはiTunesの「選択した項目からプレイリストを新規作成」と同じ方法です。

図38: コレクションにまとめたいレコードをマウスで選択します

図39: ライブラリアイコンの下にコレクションアイコン(図では「Bento関連画像」)が追加されます。ライブラリアイコン(図では「デジタルメディア」)の左にある▽をクリックするとその下のコレクションを隠すことができます

2つめの方法は「作ってから追加する」です。メニューバーの[ファイル] - [新規コレクション]を選びます。先にソースリストにコレクションのアイコンが追加されるので名前を付けます。それからソースリストでライブラリか既存のコレクションを選び、レコード領域が表形式表示ならレコードをドラッグして新規コレクションにドロップします(図40)。これはiTunesで「新規プレイリスト」でプレイリストを作ってからそこに曲をドラッグ & ドロップするのと同じ方法です。また、レコード領域がフォーム表示ならレコード領域左下の「追加コマンド]ボタンを使います(図41)。こちらの方法はiTunesとは少し違いますが、[control]キーを押しながら曲をクリックすると出るメニューで「プレイリストに追加」を選ぶのと似ています。

図40: 表形式表示ならレコードをコレクションアイコンにドラッグ & ドロップして追加します

図41: フォーム表示ならレコード領域左下の「追加コマンド]ボタンでコレクションに追加します

3つめの方法は「検索条件に合うものだけ」です。メニューバーの[ファイル] - [新規スマートコレクション]を選びます。ソースリストにスマートコレクションのアイコンが追加されるので名前を付けたら、「詳細検索」を利用して絞り込みます。該当したレコードがコレクションに入ります(図42)。これはiTunesのスマートプレイリスト作成でおなじみのやり方です。他の方法と違うのは、スマートコレクションにはレコードを手動で追加したり取り除くことはできないということです。

図42: フォーム表示ならレコード領域左下の「追加コマンド]ボタンでコレクションに追加します

以上簡単にBentoの使い方を見てきました。Mac OS X 10.5専用と限定しているだけあって、イージーな操作性もスタイリッシュな見栄えもLeopardと違和感なく統一されているなと感じました。iTunesに登録曲を増やしていくような感覚で、さまざまな情報を蓄積していけそうです。それにMac OS X専用ソフトには高価なものが少なくない中で、リーズナブルな価格なのもうれしいですね。