最新世代の3Dゲームグラフィックスが楽しめる
最後にグラフィックスにも触れておこう。COD4のグラフィックスエンジンは基本的にはDirectX 9世代プログラマブルシェーダ3.0仕様に対応したレベルであり、NVIDIAならばGeForce 6000シリーズ以上、ATI系ならばRADEON X1000シリーズ以上があれば全てのグラフィックフィーチャーを楽しむことができる。パフォーマンス的なことも踏まえればGeForce 8000シリーズ系、RADEON HD2000シリーズ系が望ましい。ちなみに、今回の筆者の評価マシンはCPUがAthlon 64 X2 5000+(2.6GHz,L2 512KB×2)、メモリはDDR2-800 2GB、GPUはGeForce 8800GTX/768MBという構成であったが、Windows Vista環境下でもフレーム落ちは特に感じられず、問題なくプレイができた。
筆者個人は、今世代の3Dゲームグラフィックスは「HDRレンダリング」「法線マップ」「リアルタイム影生成」がキーポイントになるという考えを持っているのだが、COD4のグラフィックスはそうした要素を全て網羅しているのも好感触。微細凹凸表現には積極的に法線マップが活用されているし、明暗の変化が著しいところではHDRレンダリングの効果が印象的に活かされている。影生成はキャラクタの足元に生成されるだけではなく、セルフシャドウ付きで、しかもシーン全体に落ちる大局的な影生成までをリアルタイム生成している。まさに、今世代の3Dゲームグラフィックスが全部入り……という印象だ。
COD4ならではの表現としては、リアルタイムライティングされるソフトパーティクル表現が特に美しい。パーティクルは突き詰めていってしまえばテクスチャを貼った2D板ポリゴンを並べただけのものなのだが、これに対して簡易的なライティングを施すことで、ボリューム感を強調している。また、シーンとの境界線をソフトパーティクル処理で緩和することで、シーンにうまく溶け込んだ表現にもなっている。爆発やスモークがたかれた場合には、そのあたりを意識して見てみよう。
この冬、PCをアップグレードしたんだけど、何か適度にその恩恵が感じられるアプリケーションはないものか……と考えているならばCOD4は最高の素材。しばらく、PCゲームをプレイしていなかったのだとしたら、きっと、そのグラフィックスの進化ぶりに驚くことだろう。
(トライゼット西川善司)
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