ネット対戦もシンプルで奥が深い
シングルプレイでも、敵も味方も優秀なAIによって、マルチプレイ風味なキャンペーンモードのシングルプレイが楽しめるのであるが、マルチプレイヤーゲーム、つまりネット対人戦モードも搭載されている。ネット対戦モードはゲーム内メニューからマッチメーカーを起動してお手軽に始められる。外部ソフトウェアは必要ないし、アカウント登録も不要。インターネットの通信費は別にして、いくらプレイしても無料となっている。
対戦モードは、互いに殺し合う「デスマッチモード」、敵軍のシンボルを奪い合う「籏取り合戦」といった一般的なFPSゲームの対戦モードのほか、敵陣地に爆弾を仕掛けるのを競う「サボタージュ」という、あまり他のFPSゲームでは見られないようなユニークなモードも搭載されている。ゲームは西側欧米軍対テロリストに分かれてのプレイになるが、軍服の色分けがなされていないので、見た目には敵か味方かがわかりにくい。しかし、味方にはキャラクタの上にプレイヤー名を記載する工夫をしているので、まぁ、なんとか識別はできるはず。対戦を実際にやってみると、最初のうちは敵か味方かを判断するのに躊躇していてやられてしまうということも多いかも。
比較的、障害物も多く、身を潜めて狙撃プレイだけを楽しむスナイパー達が結構強敵で、ややもするとなにが起こったのかわからず、パシューンとスナイピングされて死んでしまうことも結構ある。しかし、COD4のネット対戦モードは親切。自分の死後、「自分がいかにして殺されたか」を、トドメをさしてきた敵プレイヤーの視点で再生されるのだ(KILL CAM機能)。一度死ぬとランダムな場所に復活しての参戦となるが、このKILL CAMの映像を参考に仕返しに行く……というプレイも盛り上がるかもしれない。
歩兵対歩兵の戦いにフォーカスしている関係か、航空機や車両は支援兵器(プレイヤーが要請することで援護に現れる)としてしか登場せず、乗ることはできない。最近のFPSゲームとしては、乗り物に乗れないのはちょっと寂しい気もするが、純粋に人対人の銃撃戦に集中できるので、カジュアルゲーマーにとっては取っつきやすくて遊びやすいとは思う。
そして、プレイ中の敵撃滅数や対戦結果に応じてプレイヤーは経験値を得ることができ、その結果で昇進するシステムが搭載されている。昇進すると、新しい武器や参戦する際に選べる兵の種類が増えたり、攻撃力がアップするといったスキルレベルアップまでが行える。単なるシングルプレイのおまけではなく、かなり本気で製作されたネット対戦モードのようで"やり込み度"はかなり高いと思う。ただし、マルチプレイモードは既に強者揃いなので、シングルプレイのキャンペーンモードで基礎的なゲーム進行を学んでから対戦へ……というプレイ方針がお勧めだ。