「Video Game that Uses Skin Contact as Controller Input」~九州大学 芸術工学研究院・芸術工学府・芸術工学部 富松研究室~"お触りあり"のゲームコントローラ。振動ユニットに変わる新たなゲームコントローラ要素となるか?

九州大学が展示していたのは人体接触を検知するセンサーを組み込んだゲームコントローラのプロタイプ。

人体接触センサー自体も小型であるため、現存するゲームコントローラに難なく組み込むことが可能となっている。

実際、ブースに展示されていた試作コントローラは、一般的なゲーム機向けのコントローラと変わらない両手ホールドタイプのもの。

特徴なのは、このゲームコントローラを持った別プレイヤーの体にさわると、それが入力としてゲーム機側に伝達できるという仕組み。しかも、相手をさわった強度までをアナログ入力できる。言ってみれば、ゲームコントローラのボタン操作の一環として、他プレイヤーへの「お触り」を導入できるということになる。

人体接触センサー内蔵の試作ゲームコントローラ

ブースでは、四種類のオリジナルゲームを展示。

1つは対戦シューティングゲーム「Freqtric Robot Battle」。互いのプレイヤーの体をたたくと相手から逃げられ、相手の体をつかむと相手にロックオンをかけられるという仕組み。

Freqtric Robot Battle

2つ目はスクロールアクションゲーム「Freqtric Robot Adventure」。地形トラップをくぐり抜けゴールを目指す内容だが、各種トラップが単独プレイではクリアできない仕様になっているのが特徴。パートナープレイヤーの体を触ることと、ボタン入力を組み合わせることで、様々な合体アクションが繰り出せる。

Freqtric Adventureのプレイ風景

俄然、カップルの来場者へのウケがいい

3つ目はシューティングゲーム「Freqtric Shooting」。自機を操作して敵を撃ち落とす縦スクロールタイプのシューティングゲームだが、パートナープレイヤーの体を触ることで強力なパワーショットを撃ち放つことができるユニークなシステムが採用されている。また、自機が敵にやられてしまったときには、ゲーム復帰のために一定回数、相手の体を連打する必要があるといった要素も盛り込まれている。

Freqtric Shooting

4つ目はリズムアクションゲーム「Freqtric Dance」。スクロールしてくるお手本アイコンに対応するゲームコントローラのキーを、音楽に合わせて入力していく基本ルールは一般的なダンスゲームと同じだが、「手をつなぐ」を意味するアイコンが登場するのがこのゲームのユニークな点。これを入力するには、パートナープレイヤーの体をタイミングよく触ったりたたいたりする。リズミカルにスキンシップを楽しむゲーム、といえばわかりやすいかもしない。

Freqtric Dance

任天堂のWiiやDSの大ヒットにより、世界的にカジュアルゲームブームが巻き起こっており、この人体接触要素は、まさしくこのブームに乗れる可能性を秘めていて興味深い。

なお、より詳細な情報は研究室サイトに記載されている。

動画
プレイの様子をまとめたムービー
(WMV形式 4分21秒 約9.25MB)

(トライゼット西川善司)