充電端子の独自規格への変更

これまでは汎用の丸い「DCジャック」だったが、「Advanced/W-ZERO3 [es]」では専用形状に変更となっている。mini USBに似ているが、互いに挿入できない形状となっている。このため、サードパーティで発売されている共通充電器(例えば「W-ZERO3用」となっている充電器)では利用できなくなった。丸いDCジャックはかなり搭載スペースを必要とするので、本体形状を薄くするための変更だと思われる。

その代わり、mini USB(ホスト、クライアント兼用端子)からのUSB給電が可能になっている(設定変更可能)。しかし、発表会では「500mAまで」という説明があったため、バッテリーを十分に充電するだけの電流が確保できないことも考えられる。出張などの長期外出時には、本体添付の充電器を持っていくべきだろう。

外部メモリー ~ miniSDからmicroSDへと変更

メモリーカードスロットの位置は、ボディ側面中央部からカメラレンズ部分へ変更になってい る。また、対応カードがminiSDカードからmicroSDカードへ変更になった。最近の携帯電話の多くが、microSDカードを採用しているため、互換性が高くなったと好意的に考えるべきだろう。miniSDカードあるいはSDメモリーカードの変換アダプタを利用すれば(多くのmicroSDカードには添付されている)従来機でも利用できるが、これまでminiSDカードを利用していた人は買い換える必要がある。こういったメディアの変更は技術開発に伴い、次々発表されていくので、やむを得ない面が大きい。しかしながら、変換アダプタで同等の使い方ができるので、出費は必要なものの大きな問題ではないだろう。

聴こえやすくなったスピーカー

前モデルのW-ZERO3 [es]では、通話時に音声が少々聞き取りにくいという声が、数多く寄せられていた。実際、W-ZERO3 [es]を耳に当てると、音声が大きく聴こえるところと、小さくなる部分が顕著に違い、ちょっと気を抜くと、耳の位置がずれてしまい、聴こえにくくなるという傾向が強かった。Advanced/W-ZERO3 [es]では、これまでのパンチングメタルの小さな穴から、大きな穴に変更になっている。一般の携帯電話に近い形状となったことで、耳とスピーカーとのずれを、さほど気にしなくてもよくなったように感じられる。

底面に変更された平型ヘッドホン端子

これまでボディ側面にあった平型ヘッドホン端子は、底面へと配置変更された。利用上の大きな問題としては、今後クレードルが発売された際、これまではクレードルに置いたままヘッドホンを使用することができたが、接続できなくなったことだ。ただし、ヘッドホン(ヘッドセット)を利用するシーンのほとんどは、クレードルでの充電を必要としないと考えられるため、大きな影響はないと考えられる。また、メーカー各社で対策がおこなわれる可能性もある。

ここまでは、ハードウェア上の変更点を述べてきた。次にソフトウェア面での変更点をチェックしていこう。