ソフトキーの省略
これまでのW-ZERO3系では、液晶面の直下に2つのソフトキーが配置され、液晶面をタップしなくてもソフトキーで利用できたが、「Advanced/W-ZERO3 [es]」では省略されている。そのため、これまではキー部分のみで操作できていたアプリケーションで、液 晶をタップするという追加操作(=持ちかえる)の必要がある場面が出てくる。直感的な操作のための「Xcrawl」搭載と液晶面の拡大、そしてボディの小型化という機器設計の中で削られたと推測されるが、これまでの「Windows Mobile 5」のアプリケーションでは、ガイダンス代わりに利用されることが多いために少々とまどうことがあるだろう。
しかしながら、「Windows」キーと「OK」キーの機能を、従来のソフトキーとして代替させる機能も持ち合わせているため、それほど深刻ではないともいえる。ただし、その代わりに「Windows」キー、「OK」キーともに長押しで動作するようになる。この二つの機能もほとんどのアプリケーションでタップにより操作が可能であるため、使い方によって切り替えて使うことになるだろう。ただし、表記されているキー名称と操作が異なることになり、設定を変更すると最初のうちは間違えてしまうことが予想される。
従来存在した液晶面下のソフトキーが省略されている |
また、スライドキーボードでは、直接入力するための数字キーが省略されている。代わりに一部のアルファベットキーに数字が割り当てられており、「Fn」との同時押しで、ノートパソコンでの「NumLock」オン時に似た配列で数字を入力することになる。数字を多用する状況、例えばExcelへのデータ入力といった場合には、かなり入力が面倒な感がある。この省略を補うために、スライドキーボード使用時には、液晶面側の数字キーを数字入力に固定するモードが備わっている。しかしながら、向きが90度異なるために少々やっかいだ。Excelなどで数字を主として入力する場合は、スライドキーボードを閉じた状態で、液晶面の数字キーだけを利用する方がいいかもしれない。