前頁まで読むと、Santa Rosaの"おいしいところ"が省略されたような印象を受ける3代目MacBook Proだが、FSBは667MHzから800MHzにアップ、CPUクロック数の向上もあり、確実にパフォーマンスは改善されている。ここでは、4種類のベンチマークテストを通じて、3代目MacBook Proの実力を検証してみよう。
なお、ベンチマークの測定に利用したマシンは、3代目MacBook Pro 2.4GHzと2代目MacBook Pro 2.33GHz、先月リリースされたMacBook 2.16GHz(黒)の3台。ベンチマークソフトにはXbench 1.3とGeekBench 2.0.2、CINEBENCH 9.5とiTunes上で測定するAACエンコードの計4種を使用している(CINEBENCH 9.5のみ都合によりMacBook 2.16GHzは未測定)。
Xbench 1.3
最初のテストは、定番ベンチマークソフト「Xbench 1.3」。2代目MacBook Proと比較すると、CPU性能を測るCPU Testは微増程度、Thread Testもわずかな伸びにとどまっているが、FSBの引き上げによりMemory Testのスコア上昇が目立つ。
グラフィック関連の項目はというと、2D描画性能を示すQuartz Graphics Testは大きな伸びを示したが、反面OpenGL Graphics Testは伸び悩んだ。測定環境に問題があることの可能性も考えたが、後述するCINEBENCH 9.5も同様にOpenGL関連のスコアが2代目MacBook Proに劣後する結果となったため、ドライバの最適化が進んでいないことが原因と思われる。
GeekBench 2.0.2
計算性能を測るGeekBenchは、特にStream Performanceで大幅な改善が見られる。同じFSB 667MHzの2代目MacBook Proと3代目MacBookが、クロック数の違いにもかかわらず大差ないスコアに終わったことに比べると、やはりFSB 800MHzの効果が大きいと思われる。
iTunes 7.2
多くのユーザが利用するiTunesについても、AACエンコードのテストを行った。条件は3代目MacBookのレビューと同じ、26分20秒 / 266MBのAIFFファイルをiTunes 7.2デフォルトの設定でエンコードするというもの。
結果だが、3代目MacBook Pro 2.4GHzが最短の41.8秒をマーク、次いで2代目MacBook Pro 2.33GHzが43秒、3代目MacBook 2.16GHzが48.3秒と、おおむねクロック数に応じたものとなった。
CINEBENCH 9.5
3DグラフィックベンチマークのCINEBENCH 9.5は、CPUでレンダリングなど各種処理を行う項目はクロック数で上回る3代目MacBook Proが、OpenGL関連の処理を行う項目は2代目MacBook Proが有利という結果に終わった。