超広角撮影とマクロ撮影の魅力
GX100最大の魅力は24mmからの超広角撮影だ。コンパクトカメラを選ぶ基準に、レンズの焦点距離を重要視しているユーザーは多いと思う。広角撮影は普段見慣れた世界とは違って見える面白さがある。ハイアングル、ローアングルで撮影すればするほどバースがつき、人間の目では見られない画像も写すことができる。
広角撮影の面白いところは、カメラを持った撮影者が立ったりしゃがんだり、近づいたり離れたりすることで被写体の表情がくるくる変わることだ。被写体の良い表情を見つける楽しみが広角撮影にはある。これはスナップ撮影、風景撮影、ポートレートなどすべての撮影に共通していえる。
GX100の焦点距離は24~72mmと、超広角から中望遠までの画角が楽しめる。別売りのワイドコンバージョンレンズを装着すれば19mmの撮影も可能だ。今回、合わせて試すことができたが、焦点距離19mmの世界はとても面白かった。視野が広いと言われている馬やハムスターはこんなふうに世界が見えるのかな?と思った。
広角撮影には歪曲収差や色収差、周辺光量落ちなどが発生しやすいが、GX100では歪曲は若干起きるものの、いやらしい歪み方はしない。描写力も優れていて、特にマクロ撮影では最短撮影距離が1(W)~4(T)cmと、かなり近くまで寄ることができ、葉脈や茎の細かい毛まで描写できた。GX100のズーム域のテレ端は72mm。望遠として考えるとたいしたことはないけれど、マクロ撮影では威力を発揮する。花の蕊にピントを合わせるときにはマニュアルフォーカスが役立った。
開放値もF2.5~4.4とかなり明るい。コンパクトデジカメで被写体深度を浅くしてボケを強調すると色にじみが目立ちやすくなるが、GX100ではあまり気にならなかった。フォーカス速度や記録速度はさすがに一眼レフよりも遅いけれど、描写力は安い一眼レフより高いぐらいに思った。レンズが明るく手ブレ補正も優秀なので、低感度でも手持ち撮影でけっこう撮影できてしまうのもいい。
点距離による画角の変化広角撮影
マイナス補正0.3と画質モードを硬調にしたので、かなり濃い色で撮影できた。風景撮影ではこのくらい色のりがいいと気持ちいい |
穴から覗く広い絵が面白いと思った |
下から煽って撮ると、24mmはパースがつきやすくて楽しい |
ワイコンを使って撮影。空が丸く感じるのは19mmの威力だろう |
マクロ撮影
AFポイントは任意で設定できる。三脚を使ったマクロ撮影などで便利 |
ボケもそこそこ強く出るので、背景が気持ちよく整理できる |
ピントが合うギリギリまで近づいて撮影してみた |