高速大容量を生かしたサービスも、P903iXでは提供される。代表的な機能としては、まず「10MB iモーション(ビデオクリップ)」。この機能は、904iシリーズでは全機種対応の機能になるが、903iシリーズではFOMAハイスピード対応のF903iXとこのP903iXだけの機能だ。

ビデオクリップでは、10MBの容量を使ってコーデックも高画質なH.264になり、時間も5分程度の映像を配信できるようになった。904iシリーズの登場にあわせ、多くのミュージッククリップなどが配信される予定で、今後これを生かしたサービスが豊富に登場してくる見込みだ。

P903iXではさらにWMVフォーマットの映像再生にも対応。WMVといえばPC向けのインターネットでは動画配信のフォーマットとして一般的に利用されており、たとえばニュースサイトではNHK、動画配信サービスとしてGyaOなどのサービスがある。

NHKのサイトでは、動画は見られたものの音声は再生されなかったが、GyaOの動画(フルブラウザ向けサイト)は問題なく見られた。GyaOに関してはさらに、P903iX用に利用料無料の専用実験サイトを提供している( http://p903ix.gyao.jp/ PCからはアクセス不可)。メインのPC向けGyaOのコンテンツとは異なるが、P903iX向けにサイトも最適化されているので見やすい。

P903iX向けのGyaO。期間限定だが、表示が最適化されているので見やすい

GyaOの動画を再生しようとすると「再生できない可能性がある」と警告が表示されるが、試した限りは問題なく再生できた

GyaOの実験サイトの映像はビットレートも1Mbps以上、フレームレートは30fpsで、字幕も十分に確認できるレベル。高画質なのでテレビ並みに快適に閲覧できる。

再生中の動画のビットレートとフレームレート。こられの値が「再生保証」を超えているため、先ほどの警告が出たようだ

実際の再生動画。字幕もきちんと読め、映像の質も高い

映像視聴中、カメラボタンを押すと画面が横表示になり、画面いっぱいに表示して視聴できる。なかなか迫力のある映像を視聴できる。

横向きで再生すると迫力のある表示が可能