P903iXは、本体サイズが103(H)×51(W)×25(D)mm、約126gで、比較的大ぶりなきょう体に、曲線と直線を生かしたボディデザインを採用。「サイバー」といったイメージのデザインで、iXシリーズの高速性を表現した形。

前面のほとんどを覆うハーフミラーやブラックとレッドのツートンカラーなど、サイバーなイメージのP903iX(クリムゾン)

キー部はシンプルな配置。ボタンは大きめでクリック感も良く、押しやすい

P903iXの一番の特徴はやはりその通信速度で、FOMAハイスピードに対応。FOMAハイスピードは、FOMAの通信規格W-CDMAの下り速度を高速化するHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)を使い、下り最大3.6Mbpsの通信速度を実現する。本来の規格上は下り最大14.4Mbpsまで高速化できるが、FOMAハイスピードでは3.6Mbpsとなっている。

本体右側面。AV出力端子を装備し、撮影した動画をテレビに出力することもできる。ただ、後述するWMV動画の出力には対応しないようだ

左側面。ヒンジ部にあるのはPシリーズでおなじみのワンプッシュオープンボタン

いずれにしても、通常のFOMA端末の通信速度が同384kbpsだったから、実に10倍近い通信速度をたたき出せることになる。上りも最大384kbpsで、こちらは従来の同64kbpsに比べて約6倍の通信速度を実現している。

着信時や本体を閉じたときなど、要所要所で発光する「ヒカリ」。このあたりもサイバーな印象

下り通信速度が高速化したことで恩恵を受けるのが、着うたフルや映像配信などの大容量データの受信がスピードアップする点と、PCに接続してモデムとして利用するときに高速化する点だろう。

通常のiモードサイトの閲覧やiモードメールの受信では、もともと容量が小さいのでそれほどの変化はないだろうが、大容量コンテンツではより速く受信が終わるためメリットが大きい。