カラーモードがないのは色に自信がある証拠?

μ780を使って気付いたのは、「カラーモード」がないことだった。たいていのカメラには「ナチュラル」「ヴィヴィッド」「モノクロ」といったカラーモードが用意されている。μ780にはそれがないのだ。もちろんホワイトバランスはある。

細かなカラーモードを搭載していないのは、オリンパスがオート撮影での色作りに自信があるからではないだろうか? 今回は晴れた屋外、曇りの屋外、夕暮れ時、室内と様々な光で撮影ができたが、どんな光の状況下でも自然な色に仕上がった。コンパクトにしてはシャープネスも弱めで、画像がカリカリになるようなことはなかった。

半面、一見するとゆるいような絵に見える。露出は白飛びを懸命に回避しているようで、ちょっと広めに明るい空をフレームに入れると、アンダー傾向になる。ヒストグラムで画像を見ても、白飛びや黒つぶれはめったになく、きちんと階調が残っていた。それはそれですごいのだけど、もう少し勇気を出して露出を取ってもいいと思う。

もうひとつ気になったのは、下のスーパーマクロの作例のように、ピントが外れるボケの部分で紗をかけたような色のにじみが見られたこと。場合によってはカッコイイのだけど、全部がそうなるとちょっとつらい。

しかし、コンパクトカメラは比較的ハデな色づくりのカメラが多く、晴天下で「風景」モードに設定すると色浮きしてしまうものが多いが、μ780の風景モードではそうはならなかった。全体に暖かみのあるオリンパスらしい色だ。人の肌は明るく健康的に表現される。顔検出機能が搭載されたこともあるのだろう。人肌がよりキレイに表現されるのはとてもいいと思った。

ホワイトバランスは、オート、晴天(5300K)、曇天(6000K)、電球(3000K)、蛍光灯1(6600K)、蛍光灯2(4500K)、蛍光灯3(4000K)の7種類がある
SHQ(JPEG)
24mm(135mm相当)
ISO 100
プログラムAE(F4.8、1/800秒)

ノイズをチェックするため、ISO感度を変更して撮影。以下は図示した部分をトリミングしたもの
SHQ(JPEG)
6.4mm(36mm相当)
プログラムモード
WB:晴天

ISO 80

ISO 100

ISO 200

ISO 400

ISO 800

ISO 1600

マクロ撮影
通常のマクロモードの最短撮影距離は広角側で0.2m、望遠側で0.6m。μ780のマクロ性能はとても高いと感じた
SHQ(JPEG)
7.92mm(45mm相当)
ISO 80
プログラムAE、補正-0.7EV(F3.6、1/500秒)
WB:オート
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スーパーマクロ撮影
スーパーマクロ撮影では、ズーム位置が固定されて撮影距離は0.03~0.7mになる
SHQ(JPEG)
6.4mm(36mm相当)
ISO 80
プログラムAE、補正-0.7EV(F3.3、1/500秒)
WB:オート
オリジナル画像はこちら