魅惑の10倍ズーム

10倍ズームを搭載しているTZ3は、旅行以外にも運動会や結婚式など多くの場面で活躍してくれるはずだ。今回、動物公園で撮影したが、猿山のお猿さんをアップにできるぐらい大きく撮れる。動物公園の柵は低かったので撮影は容易だったが、高い柵の場合は液晶を「ハイアングルモード」にすると役立つはずだ。手を伸ばした状態の撮影はブレやすくなるが、手ブレ補正機能が威力を発揮するので安心だ。

ひとつ気になったことは、高倍率ズームのためか、フォーカスが若干遅く、思ったところにピントが合いづらいこと。動く被写体は撮りづらいだろう。しかし、記念写真や風景をじっくり狙う撮影には気にならない程度だ。一発の瞬間を狙うスナップ撮影にはFX30のほうを薦めたい。

柵から10mほど離れた猿を狙って、画角比較をしてみた。手ブレが起きやすい望遠域でも光学式手ブレ防止機能が働いているので、低い感度で撮影が可能だった。デジタルズーム(最大40倍)は、画像の一部を切り出して使うので画質がかなり落ちてしまう。10倍以上のズームはオススメできないが、それでも倍率を上げたい人は記録画素数を下げて、光学ズームの倍率を上げる「EX光学ズーム(最大15倍)」を使用したほうがいいだろう。

28mm相当(ワイド端)
背景が大きく入り、周りの状況がわかりやすい
DMC-TZ3
3072×2304画素+Fine(JPEG)
4.6mm(28mm相当)
プログラムAE(F3.3、1/800秒)
ISO 200
WB:オート
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103mm相当(約3.6倍)
コンパクトデジタルカメラの標準的なズーム域は3倍。たいていはここまでしか寄ることができない
DMC-TZ3
3072×2304画素+Fine(JPEG)
16.9mm(103mm相当)
プログラムAE(F3.3、1/800秒)
ISO 200
WB:オート
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280mm相当(10倍ズーム)
猿の表情がわかるくらいまで近づくことができる。記録画素数下げて画質を落とさないEX光学ズームを使えば最大15倍まで倍率を上げることが可能
DMC-TZ3
3072×2304画素+Fine(JPEG)
46mm(280mm相当)
プログラムAE、+0.3EV補正(F4.9、1/200秒)
ISO 200
WB:オート
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1120mm相当(10倍ズーム+4倍デジタルズーム)
デジタルズームを使うと画質は極端に落ちるので、あまり使わないほうがいい
DMC-TZ3
3072×2304画素+Fine(JPEG)
280mm(35mm判換算)
プログラムAE、+0.3EV補正(F4.9、1/200秒)
ISO 200
WB:オート
デジタルズーム:4倍
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