続いては、A部門。2013年は3要素で審査されていたが、2014年は実行委員会審査員(本部審査員)による事前に提出する「企画審査」(最大200点)と、ゲストの特別審査員と一般審査員の計100名によるパフォーマンス直後の「競技審査」(最大200点)の合計400点満点という形となったのである。
企画審査とは、企画内容とその実現方法がどれだけ説得力を持っているかを問うもので、事前に企画書を実行委員会審査員がチェックし、本番でどれだけその企画書通りかどうかがチェックされるというわけだ。
そして競技審査は、実際にパフォーマンスを行って、審査員100名に対してどれだけすごいと思わせたかを問うもの。事前の企画書の完成度などは関係ないため、その場での実際のパフォーマンスのみが評価される。よって、企画内容が実現しているかどうかも重要だが、各チームのプレゼンテーション担当によるマイクパフォーマンスの善し悪しや、チームメンバーのやり取りの面白さ(画像18)、ハプニングが生じた際にどれだけリカバリできるか、といったことが大きなポイントとなる。さらには、チームメンバーが高校生だけとか、女性のみで構成されているといった部分でも心情的な得票もありえる仕組みだ。
会場審査員の持ち点は1人2点で、「う~ん」という内容なら0点、「いいね」なら1点(うちわを1本上げる)、「すごいね」なら2点(うちわを2本とも上げる)という具合。競技審査後にうちわを上げ、それをすぐに集計して点数として発表するというわけだ。ただし、企画審査の方は具体的な点数は発表されないため、会場でのウケがどれだけよくても、必ずしも優勝できないというのがポイントとなっているのである(画像19)。
画像18(左):A部門は学生が多く、パフォーマンスに力の入った若さならではの勢いが特徴。画像19(右):会場審査の様子。うちわが数多く上がると嬉しいが、少ないとそれだけ精神的なダメージも大きいことだろう。かなりシビアな審査システムである |
A部門の企画書審査方針は、まず企画内容の妥当性・訴求力は十分かどうかという「企画の内容」があり、続いて企画を実現するためのアーキテクチャや要素技術が十分に検討されているかどうかという「企画の実現方法」、そして3つ目として企画書の構成力・説得力は十分かどうかという「企画書の書き方」となっている。