7月8日に販売が開始された「やよいの見積・納品・請求書 11」。個人事業主や店舗、SOHOなどスモールビジネスでは、意外と負担になる帳票の作成が簡単にできるということで注目を浴びているソフトだ。気になる実力をみていこう。
ソフトを起動して最初に感じるのは、そのシンプルさ。「見積」「納品」「請求」「領収」の、仕事をしていれば日常でもっとも使われる4種類に特化しているので、このシンプルなボタンも納得だ。
多機能であるがゆえに、これまで経理ソフトを敬遠してきた人は多いのではないだろうか? 自分もそうだが、自らも仕事をしながら経理もとなると、経理が疎遠になるのが人間の常。このソフトでは、そのあたりにも気を配っており、「日常の経理」に的を絞っている。
上の画面を見て分かるとおり、各機能へのアクセスも基本的には画面にある”ボタン”で指示する。これならPC操作に疎い人でも、それほど迷わないはず。やさしいコンソールは、これまで経理ソフトに苦手意識を持っていた人にも、好印象を持ってもらえると思う。 また、このソフトを使うことにあたり、事前の準備は不要。基本的に、日々の請求書や見積書の該当欄を埋めていけば、自動的に得意先や帳票類のテンプレートが作成されていく。基本的に一度登録した得意先や商品項目は自動的にデータベース化されるので、以降はリストから埋め込むだけになるというわけだ。
基本的にテンプレートに必要事項に入力していくだけで帳票が作成でき、入力した項目も自動的にデータベース化される |
作成した帳票類は他の帳票と紐付けることが可能。例えば、見積書を作れば任意のタイミングで同じ内容の請求書や納品書、領収証などが自動的に作成できるのだ |
また、通常では非常に面倒になる消費税の内税、外税計算や源泉徴収計算なども、帳票一件ずつ、きめ細かに設定できる。個人事業主やフリーランスが取引相手だったりするケースや、消費税計算にルールを設けている得意先に対してもほとんど手間いらずで帳票が作成できるのは大変便利だ。
後述するが、事前にデータベースを準備しておくことも可能だが、このあたりの手軽さも小規模事業に向いているところ。最初の数ヶ月の入力作業は多少面倒だが、商品項目数や得意先数が限られるケースでは、さらにこのシンプルさが活きてくるはずなのである。