SharePoint Online
- 手軽に作れるポータルサイト・ファイル共有環境

SharePoint Onlineは、会社内・チーム内の情報共有を円滑化するためのサービスである。一言で言えば、SharePointのクラウドサービス版になるのだが、SharePointをご存じない方は、ファイル共有とポータルサイト構築・管理検索などの機能を提供するサービスだと考えていただければよい。

ファイル共有という点では、単にファイルをメンバー間で閲覧・更新できるようにするというだけでなく、バージョン管理の機能も提供されている。そのため、誤ってファイルを更新してしまった場合にも、それを元の状態に戻すことができる。また、管理機能も充実しており、「ユーザーごとに使用容量に上限を設けたり、ユーザーごとにアクセス制限をかけたりといったことも簡単に行える」(磯貝氏)。

一方、ポータルサイトに関しては、掲示板や、チーム向けToDoリスト・カレンダー・タスク管理機能を備えるほか、Blog、Wiki、アンケートなどの機能も提供する。さらに、情報が更新された際にはRSSフィードで関係者に通知できるなど、利便性向上のための細かな機能も多数取り込まれている。また、Web上のパーツを組み合わせるだけで簡単にサイトを作成することができるので、ITに明るくない現場のユーザーでも特別なトレーニング無しで利用することができる。その他、サイト内のコンテンツを高速に検索できるので情報の管理や共有がより効率的に行える

SharePoint Onlineのドキュメント管理画面

Office Communications Online、Office Live Meeting
- プレゼンス管理 & Web会議

Office Communications OnlineおよびOffice Live Meetingは、メンバー間でリアルタイムのコミュニケーションをとるためのサービスになる。Office Communications Onlineでは在席情報(プレゼンス)確認やインスタントメッセージ(チャット)形式のコミュニケーションを実現し、Office Live MeetingではいわゆるWeb会議を利用できるようにする。

Web上には機能が似通った無償サービスも提供されているので、そちらをプライベートで利用している方も多いかもしれないが、Office Communications OnlineとOffice Live Meetingの最大の特徴は、「Exchange OnlineやSharePoint Onlineとの連携が可能な点」(磯貝氏)にある。

「例えば、Office Communications OnlineとExchange Online・SharePoint Onlineを連携させると、Outlookのメール画面やスケジュール画面で、メールの宛先に含まれるメンバーや会議同席予定者の在席情報を確認したり、ポータルサイトでメッセージ投稿者の在席情報を表示させたりすることが可能。疑問点などがあれば、同一画面上から直接Office Communications Onlineを呼び出し、その場で連絡をとることができる」(磯貝氏)

また、Office Live MeetingによるWeb会議に関しては、Outlookのスケジュールから会議設定時にWeb会議を組み込むことができる。Windowsメニューから別途アプリケーションを起動するといった煩わしい操作を省略し、OutlookからWeb会議を呼び出すことができる。

両サービスとも単体としては珍しくないかもしれないが、それをOutlookなどと連携させ、ビジネスツールとして有効に機能するよう工夫されている点に両サービスの大きな特徴があると言える。

Office Live Meetingの画面

なお、Office Live MeetingのWeb会議画面では、「相手の映像だけでなく、資料も共有することができる」(磯貝氏)。最大同時参加者数は1250名。したがって、Webセミナーのような催しを開催することも可能だ。通常のWebカメラの利用はもちろんのこと、専用カメラを導入すれば、360度パノラマ映像で会議室にいる参加者全員の表情を画面に表示させられる。