社名とブランドを一新
昭和シェルソーラーは既報のとおり4月1日付けで社名と自社製品ブランドを「ソーラーフロンティア」へと変更する計画で、同社ブースでも社名変更のアナウンスが行われていた。
また、建設が進む宮崎の第3工場(国富工場)の完成予想模型が展示されているほか、次世代CIS系太陽電池モジュールなども展示されている。
この次世代モジュールは1枚あたりの発電効率が2011年で13.3%(150W)、2012年で14.2%(160W)が予定されているもの。
このほか、プロトタイプとしてシースルーモジュールやフレームレスモジュールなども展示されている。シースルーモジュールは反対側が透けて見えるCIS系太陽電池モジュールで、展示モデルの発電効率は10%となっている。一方のフレームレスモジュールは発電効率の明記はなかったものの、主に寒冷地での使用が想定されているとのこと。というのも、モジュールの四方をフレームで固める従来の方式だと、積雪が多い地方の場合、フレームに雪が引っかかり、屋根から落ちにくくなるといった問題などが発生するという。フレームレスでは、そうした問題が無くなるため、そうした地域での適用がまず第一の目標となっているという。
フレームがなくなって気になるのがモジュールの強度だが、こちらについては、従来のフレーム付きモジュールと同程度を実現しており、強度的には問題がないという。いずれのプロトタイプモジュールもすぐにも量産に入ることは可能とのことで、「量産製品化は市場の需要次第」としている。
フレキシブルや太陽電池でさまざまな表面に貼り付け
トッパン・フォームズと米Konarka Technologiesのブースでは、Konarkaの有する有機薄膜太陽電池を用いたトッパン・フォームズのソリューション「フレックソーラー/FLEXOLAR」の紹介を行っている。
これは、Konarkaが製造する太陽電池を活用したシステムの提供をトッパン側が行うもので、両社は2007年より提携し商品化の道を模索してきた。トッパン側から要求された太陽電池の性能は屋内5%、屋外3%の発電効率。このパネルを例えばブリーフケースの表面に組み込んだり、クリアファイルにつけたりし、充電器と組み合わせることで携帯電話の充電やPCへの給電などが可能になる。
また、POPや広告、商品パッケージに組み込むことで、カウントダウン広告や店頭広告、自己発電で動く独立した商品、いわゆる乾電池の代わりとしての活用も可能になるという。
フレックソーラー向けパネルは2010年4月より生産が開始される予定。すでに複数の企業から、同ソリューションを活用したいという提案を受けているとのことで、パネルの生産に合わせて信頼性などのテストを開始、夏頃にはバッグの販売を開始し、その他の商品も秋以降随時販売していきたいとしており、日本での販売を軌道に乗せ、その後、海外にも展開していければ、との期待を覗かせる。