Ricoh Developer Challenge優勝作品

Ricoh Developer ChallengeはRICOHが実施している複合機を利用したシステム開発のコンテストであり、その2009年の優勝者であるハンガリーのPannonia大学の学生2人がToy Showに招かれた。彼らが開発したのは手書きのチェックシートをスキャンすると、それを即座にデータ化して様々な形式で出力するというもの。テストの採点などにも利用することができる。

デモンストレーションではGosling氏が記入したチェックシートをスキャンし、データ化して自動で採点、結果をプリントアウトするという一連の操作が行われた。

チェックシートを記入するGosling氏

チェックシートをスキャンしてデータ化

実用的な自律走行車の開発を目指す「Project Bixby」

Volkswagen、Audi、スタンフォード大学およびSunが共同で実施している「Project Bixby」が目指すのは、実用的なレベルで自律走行できる自動車の開発である。制御システムにはSolarisとJava RTSを利用している。

長年の成果によって自動で障害物を避けながらかなり高いレベルの安全性で走行することが可能になったとのことで、Toy Showではその実験のビデオが公開された。最終的な目標は最大スピードでも問題なく走行できるようにすることだが、まだ完全ではなく、今後も研究を進めていくとのことだった。

Project Bixbyによる制御システムのアーキテクチャ

往年の名車をハイブリッド化した「LincVolt」

Toy Showの最後を締めくくったのは、セッション会場の片隅に登場したリンカーンコンチネンタル。実はこれ、昨年のJavaOneに登場したNeil Young氏の所有車を低燃費のハイブリッド車として蘇らせたもので、「LincVolt」の名称で呼ばれている。この制御システムにJavaが利用されており、開発チームにはDuke's Choice Awardの中でも特別な黄金のDukeトロフィーが贈られた。なおこのLincVoltはパビリオンにも展示されており、ひと際来場者の目を引いていた。

Neil Young氏の「LincVolt」が"Javaカー"になった! リンカーンコンチネンタルの見た目はまったく損なわれていないことに注目

2009年のJavaOneは終了、そして来年は…?

「また来年、JavaOneで会いましょう」と呼びかけたChris Melissions氏。その真意は?

以上でGosling氏によるToy Showは終了し、代わってホスト役であるChris Melissions氏が壇上に上がった。そしてプレゼントであるTシャツを投げながら呼びかけた台詞は「See you next year at JavaOne!(また来年JavaOneで会いましょう)」。

すでに何度も触れている通り、SunはOracleに買収されることが決定している。したがって来年以降のJavaOneの開催はほぼないだろうと思われていたときにこの発言、気になるところだ。閉幕後、Melissions氏に「本当に来年JavaOneで会えるのか」と尋ねたところ、返事は「そう信じている」との答えだった。現時点でまだ買収が完了していない以上Melissions氏に来年のJavaOneに関する決定権があるわけでなく、最後の発言も多分に期待を込めてのものではないかと思われる。

最後に、壇上にて参加したSun社員による記念撮影が行われた"