癌の発見も助ける画像サーチエンジン「VISUVI」

Visuviが開発した「VISUVI」は"Java EEテクノロジを利用した画像サーチエンジン"と紹介されたが、それが単にインターネット上から画像を捜し出すだけの代物でないことは、CEOであるChristopher Boone氏の説明によって来場者全員がすぐに納得しただろう。VISUVIでは独自のアルゴリズムによって画像を解析し、一致率を調べることで2つの画像が同じ種類のものであるかを判断する。Gosling氏を含む聴衆を驚かせたのは、この画像解析が癌細胞の発見にも有効に働くということである。

Boone氏は前立腺の細胞写真を見せながら、前立腺癌を発見する例を紹介した。すなわち同氏によれば検査対象者の前立腺の細胞写真と癌に犯された細胞写真を比べ、一致率を調べることで前立腺癌にかかっているかどうかを判定する。このシステムによって癌発見のための高精度な診断を安価で実施することができると同氏は語っている。

VISUVIによる画像検索の概念図

実際に解析を行っている様子

マイクロファイナンス向けのテクノロジ基盤「Mifos」

Mifosはマイクロファイナンスを運営するためのオープンソースのテクノロジ基盤である。Mifosは顧客や融資、貯蓄ポートフォリオ、取引記録の管理、およびレポート作成など、ファイナンスの経営に必要となる基本的な機能を全て備えており、Apache Software Licenseのもとで自由にカスタマイズして利用することができる。

マイクロファイナンス事業を継続的に行うためには技術的な支援が不可欠である。MifosプロジェクトはJava EEを利用してそれを実現し、すでに世界中で6万人のクライアントを手助けしたという。同プロジェクトはその功績が評価されてDuke's Choice Awardを受賞した。

Mifosのアーキテクチャ

実際に現地でMifosが利用されている様子

JavaFX利用のジュークボックス

下の左の写真でGosling氏に小銭を要求しているのは、Check1TWO社のCEOであるManuel Tijerino氏。同社の開発したジュークボックスのデモを行うためだ。このジュークボックスはSolaris OS上で動いており、インタフェースや音楽再生などのソフトウェアはJavaFXを利用して開発されたという。

Tijerino氏に小銭を渡すGosling氏

Check1TWO社製ジュークボックスのインタフェース