――Alteraの売り上げの内、常に20%程度を日本市場で占めていますが、これだけの割合を保ち続けることができる理由はどこにあるのでしょう。

Alteraは5つ価値観を元にビジネスを行っています。その5つは「インテグリティ(誠実)」「アカウンタビリティ」「チームワーク」「ウイニング・マインド・セット」「イノベーション」というものです。

この5つの価値観は、どちらかというと日本的なものだと思っています。こうした感覚でビジネスを行ってきた結果が、日本市場で多くのカスタマに受け入れてもらっているということにつながっていると思います。

後、CEOも日本を気に入っており、年に数回は来日し、日本のカスタマと話をしています。

とにかく、日本はあらゆる市場でイノベイティブです。冷蔵庫然り、携帯電話然り、どんな製品にでも新しい機能が次々搭載されていく。それは世界的に見て、すごいことです。そういったものを生み出す中に入っていき、カスタマの声を聞き、それを自社の製品に反映させ、サポートを行っていく。当たり前のようなことですが、それを我々は地道に行ってきただけです。

――そのような中、40nmプロセス製品を発表しました。この引き合いはどのような状況でしょう。

40nmプロセス採用FPGAのStratix IVは12月中の出荷を予定しています。これを待ちわびていた人は多く、引き合いは予想以上に強く、デザイン活動としてもかなり多い、というのが本音です。

Stratix IVには8.5Gbpsのトランシーバを搭載していますが、40nmプロセス製品でこの速度を実現した製品がほかに見当たらないのも、興味を惹いている理由だと思います。

世界的な景気後退懸念が出ており、日本でもその影響が徐々に出始めてきていることが感じられます。しかし、それでも引き合いが強い状態で、社内にSerDes用のテストチップなども用意していますが、整理券を配布する必要を感じるほど多くのカスタマに見に来ていただき、実際にその波形をみて、納得してもらいました。

また、実際に触れてもらって、"熱くない"と驚かれたこともあります。これは、65nmプロセス品から採用したプログラマブル・パワー・テクノロジを活用したためです。カスタマのデザインは、高速動作はシステムの内で平均20%程度しかありません。そのため、それ以外では低消費電力での動作でも問題はないとの判断を行い、ロジックアレイを"高速""低消費電力""未使用・低消費電力(スリープ)"に分けて、性能を要求するところには高性能で、それ以外のところを最少の消費電力で駆動できるようにしました。