低コストでハイパフォーマンスを実現する画像認識LSI

沖電気(10月1日より半導体事業は分社化され、OKIセミコンダクタとなった。そのため、同社のブースの看板なども初日だけ沖電気で、10月1日からはOKIセミコンダクタへと変更されている)のブースでは、最近発表した新製品のほか、開発品として画像認識LSI「NEX@SYS」の参考出展を行っていた。

左が9月30日に撮影した沖電気ブース受付の看板、10月1日にはOKIセミコンダクタに架け替えられていた

NEX@SYSは、同社の提供する五感に関わる外界情報をよりシンプルに処理・認識するソフトウェア/ハードウェアソリューションの総称。一般的な画像認識LSIがマルチコアプロセッサやDSPなどを搭載し、数百MHzクラスで用いられるのに対し、NEX@SYSはハードウェアのアクセラレータを搭載することにより、独自の8ビットCPU1つのみで50MHz駆動でVGAクラスの動画を100fpsで処理することができるという。

画像認識LSIのデモ用ボード(まだ、ASICができていないためFPGAで動作させている。ちなみにASICのサンプル品は0.22μmのゲートアレイで製造するそうだ)

画像認識しているところ(赤枠が動いていると判断した部分で、左右に動くと緑もしくは青の色をつけるようにして分かりやすくしていたのだが、人が多すぎて画面が青と緑色だらけになることも)

色々とCPUの選択肢はあったものの、オリジナルを選んだ理由としては「オリジナルにすることにより、解析されにくくなる。セキュリティ用途などでの使用も想定しているため、そうしたことにも配慮した」(説明員)とする。

16個までの独立した動きを自動で認識することができるほか、草や木の枝といった規則的な動きをするようなものは除外することもできるため、屋外での使用も可能だ。

CEATECにおけるデモはXilinxのSpartan-3A DSPを用いて行われているが、ASICの開発も着実に進んでおり、年明けにもサンプル出荷を開始できる状態という。また、リファレンスボードやソフトウェアなども用意される予定だという。