優秀作品の発表と表彰
優秀賞
基調講演の後は、優秀作品の発表と表彰が実施された。最初に、7件の優秀賞が発表された。なお優秀賞の受賞者には、表彰状と賞金5000元(約7万5000円)が贈呈された。
優秀賞を受賞した作品は以下のとおり。なお順番は発表順である。
- ラジコンヘリコプターの飛行姿勢を安定にする小型装置
- 携帯電話機の新しい機能
- インテリジェントアレイ(トレーニング器具のダンベル)
- 自動車の盗難防止用警報器
- インテリジェントな転倒検知器
- エレベータの安全モニタリング装置
- 加速度センサを利用した自動揺りかご
優秀作品の表彰式のようす - 右端が受賞者。その隣が審査員で、賞金額を記入した小切手の拡大パネルを持っている |
優秀作品の表彰式のようす - 右側が受賞者で、表彰状を両手に抱えている。左側は審査員で、小切手の拡大パネルを持っている |
優秀賞の発表の後は、3等賞、2等賞、1等賞(最優秀賞)が順番に発表され、カップと表彰状、賞金が授与された。また3等賞、2等賞、1等賞の受賞者はそれぞれ30分の持ち時間で、受賞作品の説明とデモンストレーションを行った。なお3等賞の賞金は1万元(約15万円)、2等賞の賞金は1万5000元(約22万5000円)、1等賞の賞金は2万元(約30万円)である。物価水準を考慮すると、かなり高額の賞金である。
3等賞 - ディスプレイが受ける機械的な振動を補償する回路
3等賞の受賞作品は「ディスプレイが受ける機械的な振動を補償する回路」である。受賞者はハルビン工業大学の王志峰氏。バスや列車のなかでモバイル機器を使うと、ディスプレイの文字が揺れて、読みにくくなることがある。受賞作品は加速度センサで揺れを検知し、ディスプレイの文字の位置をリアルタイムに動かして読みにくさを軽減する。
2等賞 - 傾きを検知してディスプレイ表示を制御するユニット
2等賞の受賞作品は、「傾きを検知してディスプレイ表示を制御するユニット」である。受賞者はハルビン工業大学の原志杰氏らのチーム。携帯電話機やPDAなどのモバイル機器を真横に傾けたときに画像の向きを自動的に修正したり、モバイル機器をわざと傾けることでディスプレイに表示されたメニューの選択を実行したりできる。
最優秀賞 - 垂直方向に安定飛行する固定翼模型飛行機
そして1等賞(最優秀賞)は、「垂直方向に安定飛行する固定翼模型飛行機」が受賞した。受賞者は広東省の電子工場でエンジニアを務める馬山氏である。模型プロペラ飛行機の垂直尾翼をリアルタイムに制御することで、垂直方向に飛行させた。
製作した模型プロペラ飛行機 - ラジコン模型飛行機の部品を流用した。マイコンは課題の「MC9S08QG8」を2個、搭載している。電源にはリチウムポリマ電池を使用した |
製作した模型飛行機を実際に飛ばそうとしているところ - 飛行デモの動画ファイル(MOV形式)はこちら |