マイコン設計応用コンテスト - 8ビットマイコンと加速度センサを使用
「マイコン設計応用コンテスト」では毎回、Freescaleのどの半導体製品を使うかが課題として決められている。今年の課題は8ビットマイコン「MC9S08QG8」と3軸加速度センサ「MMA7260QT」を使ったアプリケーションの開発だった。加速度センサで対象物の動きを検出し、それに応じてマイコンで何らかの制御を行うといったアプリケーションの開発が求められる。
8ビットマイコン「MC9S08QG8」
8ビットマイコンの「MC9S08QG8」は8kバイトのフラッシュメモリを内蔵するフラッシュマイコンであり、パッケージのピン数は16と少なく、手軽に開発できそうに思える。しかし、動作周波数は20MHzとそれほど高くはないので、高度なリアルタイム制御などは厳しそうだ。
加速度センサ「MMA7260QT」
加速度センサの「MMA7260QT」は、最大1.5G~最大6Gと比較的低い加速度を検出するセンサである。6mm角と小さなパッケージで、X軸、Y軸、Z軸の3方向の加速度を検出できる。
なお、日本のサンハヤトは「MC9S08QG8」搭載のマイコン評価ボード「CT-298」と、「MMA7260QT」を搭載したモジュール「MM-2860」を「CT-298」の拡張基板として供給している(詳細は既報のとおり)。そこで今回のコンテストでは、「CT-298」と「MM-2860」を使ったアプリケーションの開発が課題とされた。
コンテストの流れ
コンテストはおよそ半年をかけて実施された。昨年6月15日にコンテストが始まり、まず、どのようなアプリケーションを開発するかという企画書で公募を行った。今回は350件の応募があり、2カ月以内に168件の企画書が届いたという。ここから審査(セミファイナル)によって30件の企画を選び、審査を通過した応募者にFreescalから前述の「CT-298」と「MM-2860」が無償で提供された。すなわちセミファイナルを通過すれば、課題のデバイスは購入する必要がない。ただし、そのほかの部品は応募者が自分で部品を調達する。なお、参加登録料は無料である。
そして実際にアプリケーションを開発した応募者の中から10件が優秀作品として選出し、昨年12月20日に発表を行った。なお、優秀作品の選考作業は表彰式の前々日と前日に行った。優秀作品の内訳は1等賞(最優秀作品)が1件、2等賞が1件、3等賞が1件、優秀賞が7件である。
優秀作品の表彰式は毎回、中国の主要都市で開催されている。今回は上海のRoyal Meridien Shanghaiホテルの宴会場での開催となった。