上位グループは順調に走行し、10時15分にはVictor TangoのOdinがミッション1をクリアして、トップを切ってゴールに戻ってきた。チームのピットで、次のミッションに備えるのであるが、面白いのは、クルーがフロントグラスやヘッドライトなどは拭かず、センサーについた砂埃を拭っていたことである。人間のドライバーが乗っているわけではなく、センサーの信号でドライブするのであるからセンサーを掃除するのは当然であるが、人間ドライバーが乗るラリーなどと違って、見ていてちょっと奇妙な感じである。そして、その数分後には、StanfordのJuniorがミッション1を終了してゴールした。但し、各車の正確な経過時間が分からないので、どちらが勝っているのかは不明である。

この頃に、UCFのKnight Riderが道路わきの民家に突っ込む寸前で止まって動けなくなり、その後リタイアとなって、残る7台でレースが争われることとなった。また、10時22分ころにCarOLOのCarolineとMITのTalosが正面衝突寸前という格好で止まって動けなくなってしまい、結局、オペレータがTalosをバックさせてレースを再開させるというアクシデントが発生した。

10時25分には、先頭を切ってJuniorがミッション2の走行を開始しており、暫くして、最初にゴールしたOdinもミッション2のスタートを切っている。そして、10時間50分頃には、Little BenとCMUのBossが相次いでミッション1を終わってゴールに戻って来た。

MITのTalosとCarolineは相性が良いというのか、悪いというのか、10時58分にはトラフィックサークルで、再び、正面衝突に近い格好で止まってしまいAll Pauseとなった。その結果、Carolineはリタイアとなってしまい、ミッション1では合計5台がリタイアし、残った車はスタート時点のほぼ半分の6台となってしまった。しかし、このアクシデントのもう一方の当事者であるMITのTalosは、その後も走行を続け、11時11分にミッション1を無事終了した。

そして、11時40分頃には、Odinはミッション2の6サブミッションの内の4個をクリアし、JuniorとBossも3サブミッションをクリアと上位グループは順調な走りを見せている。これらの車は、全くトラブルを起こしておらず、やはり自動操縦技術の優秀性を感じさせる。そして、Odinは11時49分にはミッション2をクリアして、ミッション1に続いてトップでゴールしている。この時点でJuniorは2サブミッションを残しており、JuniorがゴールしたのはOdinがミッション3を開始した10分後の12時9分である。

ここまで快調なOdinであったが、ミッション3に入って疲れが出た(?)のか、12時11分には右折しようとした時に左から直進して来た車に混乱したのか斜めになって止まってしまったり、12時15分には路肩の縁石に乗り上げ、一瞬ではあるが左側の車輪だけを残して車体の殆どが歩道に乗り上げ、クルーから落胆の悲鳴があがるというポカを連発してしまった。