女性にもわかりやすい「Windows Ink」
現在、鈴木氏が注力しているのが「きんゆう女子。」の拡大だ。その背景には「FinTech」と呼ばれる新たなムーブメントがある。
FinTechは、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語。その名の通り、ITを利用した一連の金融サービスや動きのことである。
「きんゆう女子。」ではさまざまな勉強会などのイベントを開催しているが、そこで扱うテーマの6割は最先端のFinTech、残りはライフスタイルに寄り添う内容となっている。金融について学ぶなら、もはやITの理解は不可欠なのだ。
しかし、「きんゆう女子。」では、PCやデジタルガジェットに対するリテラシーがあまり高くないメンバーも多い。そんな女性がITに親しむきっかけと成り得るのが、Windows 10だ。
鈴木氏: 例えば、ITリテラシーが低いメンバーでもアナログに近い形でPCの操作ができる「Windows Ink」などは、大変わかりやすい機能だと思います。
Windows Inkは、PC上の画面キャプチャ画像に直接メモや図形を描ける機能。複雑な操作をする必要がなく、アイディアを直接画面上に書き込むことができるため、鈴木氏が語るように、ITリテラシーの高さにかかわらず直感的な操作が可能だ。
鈴木氏は、こうした「きんゆう女子。」コミュニティ間での活用だけでなく、社内でのデザイン会議などの際にもWindows Inkの機能が有用だと説明する。
鈴木氏:私のワークスタイルはノマドですので、エンジニアの社員と直接会ってミーティングをすることは多くありません。例えば、ウェブサイトのデザインについて話し合うときは、お互いに同じページをブラウザで開いた上で電話をしながら……という形だったり、該当ページをプリントアウトして修正の指示を書き込み、再度スキャンしてPDFで送信……ということもありました。でも、Windows Inkであれば、ペンやマウスで直接書き込み、画像として保存できますし、そのままメールで送ることもできるので手間や負担がとても減ると思ったんです。また個人的には、この機能のおかげでペーパーレス化が進むのも嬉しいです。
「Microsoft OneNote」を活用したコミュニケーション
鈴木氏は、ペンによる手書き入力をほかのツールと併せて使うことにも注目している。その一例が「Microsoft OneNote」だ。
鈴木氏: Microsoft OneNoteでは、ノートブックに手書きするような感覚で、さまざまな情報を描いたり、ファイリングしたりできます。Windows Inkに慣れた後は、徐々にこのMicrosoft OneNoteと連携させていくことで、より活用の幅が広がると思ったんです。一定のコミュニティ内であれば、ノートを共有して、わかりやすくお互いのアイディアを知ることができ、コミュニケーションの幅を広げることができると感じています。
ノートPCやタブレットにペンを使って手で書き込む「デジタルとアナログの融合」はビジネスを効率化してくれる。そこで重要となるのがペンの書き心地。できるだけ違和感なく、まるで紙のように手書き入力できるデバイスはないか――。そう考えて鈴木氏が選んだのが、「dynaPad S92」や「dynabook V72」といった、高精度デジタイザーペンを備えたモデルだ。アクティブ静電結合方式を採用したこれらのモデルであれば、2,048段階(※2)の筆圧検知機能や優れたペン先検知技術でリアルな手書き感覚(※3)を再現し、細部まで思い通りの表現が可能だからだ。
鈴木氏: dynabookシリーズのデジタイザーペンであれば、本当に紙に書いているかのような感覚で手書き入力できるので、細かな部分までエンジニアと意思の疎通が図れると思ったんです。また、ペンによる直感的な操作が可能なため、ITリテラシーが高くないメンバーでも違和感なく使いこなせるはずです。