配線はどこに!? 洗練されたケーブリングとNoctua製CPUファン
「Define Nano S」の左サイドパネルを開けると、非常にすっきりとケーブルが取り回された内部の様子があらわになる。この美しい配線で、サイコムのPCを選択している人も多いはずだ。通常のPCケースと違い「Define Nano S」はケース前面側にドライブベイが搭載されていないため、直線的で効率のいいエアフローが期待できるだろう。電源ユニットはケースと同じFractal Designの「Edison M」が採用されており、試用機では550Wモデルが搭載されていた。この電源は、高品質で知られる「Seasonic」のOEM製品だ。
ケース前面には、Noctua製の12cmファンが搭載されている。BTOカスタマイズでファンを増やすことも可能 |
電源ユニットとファンの間にはストレージスペースが用意されている。追加する場合は電源ケーブルの取り回しに気をつけよう |
CPUクーラーには、Noctuaの「NH-U12S」を搭載。シングルシンクのモデルながらも、確実にCPUを冷やしてくれる。PC全体の騒音バランスを踏まえて、リアファンも同様にNoctua製となっており、これが「Define Nano S」の静音性の高さにつながっている。なお、冷却性能をさらに向上させたい場合は、ケース上部にも2つのファンを追加可能。試用機ではエアフローよりも静音性が重視されており、開口部には防音材付きのカバーが取り付けられている。
CPUファンはNoctuaの「NH-U12S」。6本の銅製ヒートパイプと最適化されたヒートシンクにより、低回転のファンでも高い冷却性能を誇る |
ケース上部には防音材付きのカバーが取り付けられている。このカバーを取り外せばさらに2つのファンを追加可能だ |
ケーブルとストレージが収納されている左側面パネル内部
ケース左側面のパネルを外すと、内部にケーブルとストレージが配置されているのがわかる。電源ユニットやマザーボードから伸びる多数のケーブルは、ゴムパッキンが取り付けられた開口部から、マザーボードべースの裏側であるこの箇所に結束バンドを使ってまとめられている。ストレージもこちらに搭載されており、空きスペースが無駄なく活用されていることがわかるだろう。
試用機の左側面パネルを開けたところ。ケーブルはこちらの面に隠されており、結束バンドで効率よくまとめられている |
ストレージもこの左側面パネル内部に搭載。空きスペースに金属製のアダプタを介して取り付けられている |
電源ユニットの吸気などが行われるケース底面には、全体を覆うように防塵フィルターが取り付けられている。このフィルターはケースをひっくり返さなくてもフロント側から簡単に引き出すことが可能。こまめにほこりを除去すれば、冷却性能の低下を防げるだけでなく、PCの寿命を延ばすこともできるだろう。
PC内部のライトアップオプションも用意!
ひと通り「H170FD-MINI」内部の特徴を紹介したが、今回の試用機ではさらに遊び心あふれるオプションが追加されていた。それは、ケース内部を光でデコレーションする「LED ILLUMINACION」だ。ケース内にLEDリボンを配置することで、さまざまな発光色・発光パターンでライトアップする仕組みとなっている。色やパターンは付属のリモコンで任意に設定することができ、グラフィックスカードのメーカーのイメージカラーに合わせた色にしたり、7色を循環させたりすることが可能。コントローラは拡張や空気の流れの妨げにならないよう左側面パネル内部に配置されているため、PC本来の役割を邪魔することもない。
6月初旬現在は選択できないが、今後BTOカスタマイズに追加予定の「LED ILLUMINACION」オプション。ケース内部にLEDリボンが取り付けられる |
発光をコントロールするユニットは、エアフローや拡張の邪魔にならないよう、ケース左側面内部に設置されている |
実際にカードに用意されたデフォルトカラーから5色を選び、ライトアップを行ってみた。発光させた際のイメージの参考にしてほしい。ちなみに今回の試用機では左側面パネルにアクリル窓がないため、ケースを閉じると残念ながらリアファンからしか光が確認できない。「LED ILLUMINACION」オプションがBTOカスタマイズメニューに追加された際には、アクリル窓を搭載したサイドパネルも選択できるようになるはずだ。