ビジネスパーソンが毎日使うノートPCだけに、細かい使い勝手もこれまで以上に配慮されている。特にこだわったのが、本体と液晶ディスプレイを繋ぐヒンジのトルク値だという。旧モデル「HP EliteBook 725 G2」では、液晶ディスプレイを開く際には本体を押さえる必要があったが、「HP EliteBook 725 G3」は片手で開閉が可能となった。

また、プレゼン時に誤って触れてしまわないよう、電源ボタンはより内側に配置されている。AVアダプタも小型・軽量化が行われると同時に、DCコネクタの形状をL字型に変更。そして、ACケーブルは日本専用のアース線の無い2ピン形状とし、使用時、持ち運び時ともに利便性が向上した。

「Bang & Olufsen」と開発した音響システムを搭載

音響関連のクオリティの高さもウリの1つだ。G3は、デンマークの高級オーディオブランド「Bang & Olufsen」と共同開発したスピーカーを内蔵しており、プレゼン時にも聞き取りやすい高音質で再生が行える。もちろん、ヘッドフォンを利用した場合でも、しっかりとチューニングされた音響が利用可能だ。

内蔵ステレオマイクはノイズキャンセル機能を搭載。これはAMDのAPUに統合されたDSPによって行われるもので、ソフトウェアによる負荷なしに実現できる機能だ。Skypeやハングアウトなどを利用した際、ヘッドセット無しでもクリアな音声でWeb会議が行える。このようにHPとAMDが音響にもこだわりを見せる理由は、いまどきのワークスタイルの変化に対応するためだという。

Web会議などが使用される昨今のワークスタイルに合わせ、サウンド環境のクオリティを向上させている

豊富な拡張端子とドッキングステーション

12.5インチにサイズを薄型化したにもかかわらず、拡張端子は豊富だ。最新のUSB3.1 Type-Cポートが目を引くが、そのほかにもUSB 3.0×2(うち1基はパワーオフUSB充電対応)、DisplayPort、D-sub、有線LAN、ヘッドフォン/マイクジャック、SDカードリーダー、スマートカードリーダーといった多数の端子を搭載している。

ビジネスシーンではとくに、D-subや有線LANポートが維持されている点がうれしいだろう。また、スマートカードリーダーが搭載されている点も、法人向けPCならではといえる。なお、残念ながらSIMカードリーダーはスロットのみで日本版では利用できない。「MVNOの格安SIMが増えてきているので、対応も考えている」とのことなので、今後のモデルに期待しよう。

USB3.1 Type-C、USB3.0×2、DisplayPort、VGA、有線LAN、ヘッドフォン/マイクジャック、SDカードリーダー、スマートカードリーダーなど、多数のインターフェースを搭載

本体だけでもこれだけのポートを備えているG3だが、オプションとして用意されているドッキングステーションを利用すれば、さらに拡張性を広げることが可能だ。キーボードやマウス、外部ディスプレイや外部ストレージドライブを接続しておけば、オフィスに戻った際には、まるでデスクトップPCであるかのように利用できる。昨今は液晶ディスプレイの価格も下がり、マルチディスプレイ環境を利用している方も多いはず。AMDのAPUを搭載したG3ならば快適にマルチディスプレイを扱えるため、オフィスワークの効率を大きく向上させることができそうだ。

オプションとして用意されているドッキングステーションによって、オフィスではデスクトップPCのように扱うことも可能