HPの「HP Eliteシリーズ」は、高いパフォーマンスと管理性、高セキュリティを兼ね備えた、ビジネス向けノートPCの最上位モデルだ。ビジネスPCの世界シェアNo.1を誇るHPのフラッグシップモデルだけあり、その信頼性は折り紙付きといえるだろう。そんなビジネスパーソン向けの「HP Eliteシリーズ」に、「AMD A8 PRO-7150B」を搭載したノートPCがラインナップされているのをご存じだろうか。今回は、このAMD製APUを搭載した「HP EliteBook 725 G3」の魅力について、日本AMD、日本HPの担当者に話を伺うことができたので、詳しくお伝えしていこう。

日本HP パーソナルシステムズ事業本部
クライアントビジネス本部モバイルビジネス部
部長 菊地 友仁 氏

日本AMD コンシューマ・コマ―シャル事業部
事業部長 林 淳二 氏

HPが長年AMD製APU搭載PCをリリースしている理由とは?

AMDとHPは古くからパートナーシップを結んでおり、その強い信頼関係はいまもなお続いている。HPがAMDのAPUを採用する理由は、他社製CPUと比べたときに差別化できる特徴があるからだと林氏、菊地氏の両名は述べる。1つは、AMDが培ってきた技術による高いグラフィックス性能。もう1つが、バリューフォープライスの高さだという。実際、「HP EliteBook 725 G3」は信頼性の高いEliteBookシリーズでありながら、79,800円(税抜)という価格で購入できる。また、複数のプロセッサを採用することで、他社製CPUのみを採用しているPCメーカーと比べて選択肢が広い点も、HP製ノートPCの強みとなっている。

8万円を切る価格から購入が可能な「HP EliteBook 725 G3」。この価格が高いか安いかは、この後の記事内容で判断してほしい

ビジネス向けアプリではGPU演算の機会が大幅に増加

HP EliteBook 725 G3に搭載されている「AMD A8 Pro-8600B」は、4つのCPUコア、6つのGPUコア、計10つの論理コアを搭載したAPUだ。昨今は、ビジネスシーンでPCを利用する場合でも、CPU演算とGPU演算を並行して行うアプリケーションが増えている。CPUとGPUを組み合わせることで、より効率よく、かつ低消費電力でPCを動作させることができるというわけだ。

例えば、業務で頻繁に利用されるMicrosoftやAdobeなどのアプリケーションや、Webアプリ、そして圧縮・解凍、暗号化処理などは、GPU演算を活用した処理が行われている。GPUの処理能力が、全体の性能にかかわる機会が増しているわけだ。AMDのAPUは、非常に強力なGPUを備えているため、これらのアプリケーションや演算処理を高速に実行できるという特徴を備えているという。「APUは、GPUで処理を行うケースを踏まえた、これからのアプリ、これからの使用環境に適したプロセッサです」と、林氏は語る。

グラフィカルな資料作りにはAPUの持つGPUが有効に働く

ビジネス向けノートPCというカテゴリに属している「HP EliteBook 725 G3」。これまでビジネス向けモデルといえば、メールのやり取りや事務処理がメインの用途で、グラフィックス処理能力はあまり求められていなかった。しかし前述の通り、いまは、ビジネスパーソンもプレゼンテーション、動画を使用するプロモーションなど、グラフィックスを多用する場面が増えている。

グラフィカルな資料を制作することが容易になり、クライアントにより魅力的な提案を行う能力が求められているそうだ。「ビジネスにおいて、AMDのAPUが活かされるシーンは今後さらに増えてくるのではないかと考えています」と菊地氏は述べる。

昨今では、よりグラフィカルな資料を作成することが簡単になり、プレゼンテーションに求められるクオリティもあがっている