ゲーマーから熱い支持を受ける、マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」。そのラインナップはデスクトップPCにとどまらず、ノートPCでも多数のモデルが取りそろえられている。しかし、ゲーミングノートに高い性能を持たせようとすると、どうしても厚く重くなりがちで、持ち運びが難しくなる。そんなゲーミングノートのスペックとモバイル性を両立させるべく、G-Tuneが発売したモデルが「NEXTGEAR-NOTE i5710BA2」だ。
最新ゲームも動かせるCore i7-6700HQとGeForce GTX 970M
「NEXTGEAR-NOTE i5710BA2」は、G-Tuneのアッパーミドルゲーミングノートだ。IPS方式の15.6型ノングレア液晶を搭載し、フルHD(1920×1080ドット)の解像度を備えている。NEXTGEAR-NOTEシリーズの中でもアッパーミドルに位置する本機は、一般的なノートPCでは動作させることが難しい3Dゲームを動かせるよう、性能の高いCPUとGPU、そしてSSHDを搭載しているのが特徴だ。
CPUには、Skylake世代となるインテル「Core i7-6700HQ」が採用されており、4コア8スレッドで動作する。動作周波数は2.6GHz、ターボ・ブースト機能利用時には最大3.5GHzという高クロックを実現しており、最新の3Dゲームを動作させる場合でも足かせとなることはないだろう。内蔵グラフィックスもHaswell世代から進化しており、「インテル HD グラフィックス 530」が搭載されている。
CPU-Zでみた「Core i7-6700HQ」。4コア8スレッドが、最大3.5GHzという高いクロックで動作する |
グラフィックス機能は、前述したHD グラフィックス 530と、第2世代Maxwellを採用したNVIDIA「GeForce GTX 970M」によるハイブリッドグラフィックスとなる。NVIDIAのGPUは、アッパーミドルモデルから目に見えて性能が向上することが多い。このGeForce GTX 970Mも同じような傾向を備えており、950M/960Mとは一線を画した高い3D処理能力を発揮してくれることだろう。
GPU-Zで見た「GeForce GTX 970M」。内蔵グラフィックスである「HD グラフィックス 530」とハイブリッドグラフィックスが構成されている |
ストレージには、SSHD(ソリッド・ステート・ハイブリッド・ドライブ)が採用されている。これは、HDDにSSD(NAND型フラッシュ)をキャッシュとして追加したもので、HDDの大容量とSSDの速度を両立させた製品となっている。特に体感で差を感じやすい、OSやアプリケーションの起動速度を向上させてくれるだろう。
ハイブリッドグラフィックスの不満を解消する「GPU Switch」
また、新たに「GPU Switch」機能が導入されている点にも注目したい。これまでのハイブリッドグラフィックスでは、ソフトウェア環境やグラフィックス負荷に応じて、CPU内蔵グラフィックスである「インテル HD グラフィックス」と外部GPU「NVIDIA GeForce」が自動的に切り替わる形で動作しており、本機の標準動作も同様だ。最終的な映像の出力はインテル HD グラフィックスが用いられる。しかしこの方式では、思うように「NVIDIA GeForce」が使用されない場合があり、知名度の高くない国内のゲームや動作が軽めのアプリなどで処理速度を活かせないことや、互換性、出力解像度の面で問題が発生する例が存在した。
しかし「GPU Switch」を導入した本機では、GPUをNVIDIA GeForceに完全に固定することが可能となった。もちろん、出力を固定することによって消費電力は増加するが、実際には、ゲームプレイ時はACアダプタを差しているユーザーが大半だろう。むしろゲームパフォーマンスへの影響という不安を取りされるため、歓迎するユーザーのほうが多いはずだ。このGPUの切り替えは、電源やファン、キーボードやタッチパッドなど、ハードウェアに関するさまざまな設定を行える付属アプリ「Control Center」から行う。