DENON(デノン)ブランドが新世代クラスDアンプ「DDFA」を搭載した一体型Hi-Fiネットワークレシーバー「DRA-100」を発表し、10月1日より発売を開始している。このDRA-100はリビングなどのさらに広い空間で音楽を楽しむユーザーに向けたシステムとなっている。本稿で、具体的な利用シーンとともにDRA-100の実力を紹介していこう

DENON(デノン)ブランドが新世代クラスDアンプ「DDFA」を搭載した一体型Hi-Fiネットワークレシーバー「DRA-100」を発表し、10月1日より発売を開始している。スマートフォンやタブレット、PCなどから無線/有線ネットワーク経由で簡単に高品質な音楽再生が行える製品となり、希望小売価格は110,000円(税抜)。1月に発売された「PMA-50」は、PC環境などでのニアフィールド再生を主眼としたデスクトップHi-Fiシステムだったが、このDRA-100はリビングなどのさらに広い空間で音楽を楽しむユーザーに向けたシステムとなっている。本稿で、具体的な利用シーンとともにDRA-100の実力を紹介していこう。

DENONから発表された、新世代クラスDアンプ一体型Hi-Fiネットワークレシーバー「DRA-100」

DLNA 1.5準拠のネットワークオーディオ機能を搭載

DRA-100の最大の特徴は、DLNA 1.5に準拠したネットワークオーディオ機能を有していることだ。対応したPCやNASなどのDLNAサーバーが自宅内にあれば、ほとんど設定要らずで家中の音楽を気軽に再生できる。またIEEE 802.11 b/g/nに準拠した無線LANを搭載し、さらに無線LANルーターを簡単に接続できる「WPS」や、iOSのWi-Fi設定をコピーして使用可能な「WAC」などの規格に対応しているため、有線LANを引くのが難しい環境でも設置は容易だ。Wi-Fiで音楽ファイルを再生したときの通信安定性を向上させるWMM(Wi-Fi Multi Media)に対応している点も心強い。もちろん、インターネットに接続していれば、世界中のインターネットラジオを楽しむことも可能だ。

アルミニウムとアクリルを合わせたカジュアルなデザインは、リビングに設置しても無骨さがなくすんなりとAVボードにマッチする

DRA-100をコントロールする際に便利なのが、同社のリモコンアプリ「Denon Hi-Fi Remote」。iOSやAndroid、Kindleなどのアプリストアから無料でダウンロードできるこのアプリを利用すれば、電源のオン/オフ、入力の切り替え、ボリューム調節などの基本操作はもちろんのこと、PCやNASに保存してある音楽ファイルのライブラリやインターネットラジオの操作も行える。ライブラリ内の音楽ファイルからプレイリストを作成することもできるため、リモコンよりもこちらのアプリを使用する機会が増えることになりそうだ。

「Denon Hi-Fi Remote」を利用すれば、無線LANがつながる場所からならばどこからでもDRA-100をコントロール可能。"キッチンで料理をしつつ、BGMを流す"といった操作もその場で行える

「Denon Hi-Fi Remote」の画面。本体の基本操作のほか、ネットワーク上の音楽ファイルの再生やプレイリスト作成、インターネットラジオの選局などさまざまな用途に活躍する

DSDを初めとしたハイレゾ音源をネットワーク経由で再生可能

ハイレゾ音源への対応も充実している。5.6MHz/1bitのDSDや、192kHz/24bitのPCMといった、CDを大きく超える高解像度データの再生に対応。DSD、WAV、AIFF、FLAC、ALACといった非圧縮/可逆圧縮ファイルのギャップレス再生も行え、高音質音源のライブやコンサートが持つ臨場感を損なわずに再生を続けることができる。DRA-100を置いた場所がそのまま、お気に入りの楽曲ライブラリを高音質のまま活用できる空間に代わるというわけだ。初期設定を済ませてしまえば、リモコンだけでホームネットワークに保存してあるライブラリをいつでも再生できる。

ホームネットワーク上にあるDLNA対応ミュージックサーバーを登録してしまえば、あとはリモコン操作だけでいつでも音楽を再生できる

DSDを初めとした、数々のフォーマットに対応。可逆圧縮のハイレゾ音源にも対応しており、高解像度データも簡単に楽しむことができる