基本ベンチで基礎体力をチェック
ゲーミングPCとしての実力を見る前に「CINEBENCH」「3DMark」「CrystalDiskMark」の3本を使い、PCとしての基礎体力をチェックしてみたい。まずはCPUの馬力測定として「CINEBENCH R15」を使用する。
ハイパー・スレッディング非対応&物理4コアのCore i5なので、マルチコア性能は400ポイント台後半。Core i7よりも動画のエンコード速度は遅くなるが、DirectX11世代の重量級PCゲームにおいてはCore i7と性能は大して変わらない(Windows 10&DirectX12環境だとCore i7が若干有利になるが……)。
続いては「3DMark」で描画性能をチェックする。フルHD想定の「Fire Strike」および4K想定の「Fire Strike Ultra」を使用した。
搭載GPUがミドルレンジのGTX960であるため、4K相当のFire Strike Ultraは辛い。4Kで遊ぶにしても描画の軽いゲームに限定すべきだろう。フルHDなら一部の重量級を除けば、ほぼ最高画質で快適なプレイが期待できる。
最後はSSDの性能を「CrystalDiskMark」最新版(5.0.2)で計測。テスト条件はデフォルトのままである。
低価格SSDであるためか書き込み速度が書き込み速度に比べるとかなり低い(ただしSSDのモデルはスペックで指定されていないため、あくまで評価機における値だ)。
ただシーケンシャルリードはQD=32の時530MB/秒を超えるため、読み込みに関してはSATA SSDのほぼ限界まで到達している。最近はPCI Expressに直結し1GB/秒以上出せるSSDも存在するが、ことPCゲームにおいてはそこまで速いSSDがあっても、ゲームの読み込み待ち解消にはほとんど貢献しない。非常に合理的な選択といえる。
ゲーム録画も踏まえた描画性能は?
それでは実際のゲームにおける性能チェックに入ろう。まずは「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」の公式ベンチを使う。画質はDirectX11の"最高品質"、解像度は1920×1080ドットでテストを行った。
GTX960とCore i5という鉄壁の組み合わせであるため"非常に快適"判定が得られた。ベンチマーク中にフレームレートが落ちる部分がいくつかあったが、終盤のボス戦の所でも大きなひっかかりを感じることもなく終了。画質を犠牲にせずにエオルゼアライフを堪能できるはずだ。
続いては重量級ゲームの代表である「ウイッチャー3 ワイルドハント」だ。解像度は1920×1080ドット、画質はプリセットの"最高"にアンビエントオクルージョンを最高設定にしたものと、プリセットの"中"の2通りを準備。Lev-C000-i5-RMSMのスペックがミドルレンジ主体であるため、処理の重いHairWorksは無効にしている。フィールド上を移動する際のフレームレートを「Fraps」で測定した。
さすがに最新重量級だけあって、最高画質では30fpsを切るシーンが多々見られた。プレイ不可能ではないが、最高画質では難度の高い戦闘は辛い。だが中画質にすれば一瞬カクツとする部分はあるものの、コンスタントに50fps近いフレームレートが出せる。
最後に話題の最新作「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」での性能をチェックする。ここでは通常のプレイのほかに"アマレコTV"を使ってゲーム画面を録画しつつプレイした時の性能もチェックしてみる。GTX960を使っているのだから録画には「SHADOWPLAY」を使うのが最も手軽だが、同機能で録画した動画は可変フレームレート形式なので編集するにはひと手間(固定フレームレート形式への変換)が必要になるので、あえて再編集しやすいアマレコTVを使用した。
解像度は1920×1080ドット、画質関係は全て最大になるよう設定している。テストはアフガニスタンのフィールドを移動する際のフレームレートを「Fraps」で測定。録画の解像度設定は1920×1080ドット、フレームレートは30fpsに設定している。
録画の有無に関係なくCore i5+GTX960なら最高画質設定でもほぼ60fpsでプレイできた。マップデータの継ぎ目か何かで一瞬重くなることはあるが、裏で録画を実行していても30fpsを下回ることはない。ゲームの実況動画に興味があるが、PCのスペックに詳しくないという人は、とりあえずこのLev-C000-i5-RMSMを選び、そこからカスタマイズするのも良いアイデアではなかろうか。
ちなみに、アマレコTVでフルHD@30fpsで10分撮影すると、だいだい25GBのAVI動画が生成される。これを「AVIUtil」+「拡張x264出力(GUI)Ex」の組み合わせで2パス変換すると20分30秒で終了した。AviUtil上で1280×720ドットにダウンスケールし、x264出力では「ニコ動・通常・実写・高画質」用プロファイルを指定している。