CoolerMaster製ケースを採用したG-GEARのハイエンドモデル
ベンチマークを終えたところで、検証に使用した「G-GEAR GX7J-A63/4KE」カスタマイズモデルとASUSの液晶ディスプレイのディテールを確認していこう。「G-GEAR GX7J-A63/4KE」は、ツクモのゲーミングPCブランドのハイエンドシリーズ「G-GEAR neo」に属するモデルとなり、ケースには自作ユーザーに高い評価を得ているCoolerMaster製の「CM 690 III」を採用している。
ゲームを安定して動作させるため、その筐体はeX.computerで採用されている標準的なケースよりも大柄で、W230×D502×H507mmものサイズがある。そのぶんエアフローや拡張性、そして工作精度は他のケースと比較にならないほど高く、自分の手でパーツを追加する際にも柔軟な設置が行えること間違いなしだ。
「G-GEAR neo」シリーズでは、Cooler Master製の「CM 690 II」を標準ケースとして採用している。エアフローに優れた大型のミドルタワーだ |
電源やリセットボタンなどの前面インターフェースはケース天面に用意。USB3.0×2、USB2.0×2、ヘッドフォン端子、マイク端子のほか、小物を置く窪みが確認できる |
カラーはオールブラックとなっており、電源はボトム配置。フロントパネルからトップパネルに至るまでメッシュ加工が施されている。ケース前面には20cmファンが取り付けられているため、熱が籠もる心配は皆無だ。背面には12cmファンが設置されている。さらに通常の拡張スロットの他に一基、拡張カードを縦方向に設置できるスペースが用意されている。また、左サイドパネルにもファンの取り付けスペースがあり、12cmファン×2、もしくは20cmファンの取り付けが可能。こちらにファンを設置することで、グラフィックスカードを強力に冷やすことができる。SLI構成によって内部の温度が上がる場合は、追加を検討したい。
ケース背面の様子。電源ユニットはボトム配置となっており、重心の安定に貢献している。水冷ユニット外付け用のホールも確認できる |
ケース左側面の様子。拡張スロットが取り付けられる個所に大きなエアホールが設けられており、12cmファン×2や20cmファンが設置可能 |
ケース内部をみても、その拡張性の高さが分かる。ケーブルは裏面配線が行われているため、ケース内はすっきりとした印象で、吸気から排気にいたる効率的なエアフローが期待できそうだ。ストレージスペースは、5インチベイ×2、2.5インチベイ×4、3.5インチベイ×3という構成。ストレージやグラフィックスカードには前面に設置された20cmファンから吸気されるため、熱暴走の心配はなさそうだ。
天面には12cmファンを2基取り付けることができ、また液冷ユニット用のラジエーター取り付けにも対応している。排気が足りない場合はファンの追加を検討したい。電源はCorsairの750W製品「CS750M」。電源効率の良いGeForce GTX970ならば、SLI構成でちょうど良い容量だろう。
ケース左側面のパネルを取り外したところ。ケーブルは裏面マザーボード裏面を通って配線されているため、内部は非常にすっきりとしている |
ケース右側面のカバーを外した様子。各種ケーブルが配線されており、左側面から見たときにケーブルが目につかないようになっている |
ストレージ用のシャドウベイ。試用機は2.5インチSSD一台のみの構成となっているため、ほとんどのスロットが空いている |
ケースのフロントパネルを外すと20cmの吸気ファンを確認できる。大き目のファンをゆっくり回しているため、大風量ながらも静かだ |
ケース天面には、12cmファン×2を取り付けるスペースが用意されている。液冷用のラジエーターを取り付けることも可能だ |
電源ユニットは、Corsair製の「CS750M」。750Wの容量を備えており、SLIなどのマルチグラフィックス環境にも対応できる |
定番製品として安心感のあるASUS製マザーボードを採用
「G-GEAR GX7J-A63/4KE」カスタマイズモデルに搭載されているマザーボードは、Z97 Expressチップセットを採用したASUS「Z97-A」だ。ASUSというマザーボードの定番中の定番メーカーの、スタンダードど真ん中のモデルを採用しているため、情報も集めやすく、扱いやすいだろう。新世代ストレージインターフェースであるM.2や SATA Expressにも対応しており、拡張性は高い。またインテル製のLANコントローラを搭載しているのもうれしいポイントだ。SSDは東芝製の「HG6y」シリーズとなり、容量は256GB。専用のトレイにしっかりとネジ止めされ、シャドウベイに収められている。メモリはDDR3L-1600メモリを4GB×2、計8GB搭載している。信頼性の高さに定評のあるSanMaxテクノロジーズ製を採用している点は、ツクモのBTO PCの魅力のひとつと言えるだろう。
マザーボードは、ASUS製の「Z97-A」となる。M.2をサポートしており、SATA3.0を超える速度でストレージを扱うことが可能だ |
I/Oパネルの様子。USB2.0、USB3.0、PS/2、ギガビットLAN、HDオーディオ出力を搭載。CPU内蔵グラフィックスは使用しないため、シールで塞がれている |
2.5インチシャドウベイのトレイに収められたSSD。試用機では東芝製の256GBモデルが採用されていた |
メモリはSanMaxテクノロジーのDDR3L-1600となり、1.35Vで動作する。4GB×2、計8GBという構成だ |
3840×2160ドットの60Hz表示が可能なASUSの4Kディスプレイ「PB287Q」
今回、検証に使用した4K液晶ディスプレイは、ASUSの「PB287Q」。画面サイズは28インチとなり、ノングレア処理が施されたTN液晶を採用している。4Kディスプレイ登場初期に販売された製品との大きな違いは、3840×2160ドット表示時にリフレッシュレート60Hzを達成していること、そして中間調(G to G)の応答速度1msを実現していることにあるだろう。これによって、ゲームにも耐えうるクオリティを実現している。ただし60Hz表示を実現できるのはDisplayPortのみとなるため、接続には注意してほしい。
映像入力端子は、DisplayPort 1.2×1、HDMI 1.4×2という構成となり、DVI端子やVGA端子などは備えていない。またHDMI接続で4K表示を行う場合は、リフレッシュレートが30Hzとなる。また本体には2W+2Wのステレオスピーカーが内蔵されており、DisplayPortやHDMI、ステレオミニ端子からの音声を再生可能。さらにヘッドフォン出力も備えている。28インチという大き目のサイズながらも、ピボット表示までも可能なスタンドを採用しているため、設置環境にあわせて柔軟に対応可能。4Kの縦表示におけるブラウザなどの情報量は圧巻だ。4月中旬現在、ツクモのネットショップでは7万円前後(税込)で販売されており、製品数の増えてきた4Kディスプレイの中でもコストと性能のバランスに優れたモデルだ。なお同製品は、商品化の際に動作検証を行い、工場出荷前の検査でも使用されるという。このことからも、おすすめの一台と言えるだろう。
シングルでは最新の3Dゲームは厳しめ、SLIなら超高精細なゲームを楽しめる
デスクトップの解像度は、長らくフルHDが主流となっていた。しかし、ここにきて4K対応製品が急速に増してきている。映像入出力規格も決まってきており、今後は徐々に4Kへの移行が進むことは間違いない。4Kゲーミング環境導入を決意したならば、今回紹介したツクモの「G-GEAR GX7J-A63/4KE」は性能面でも、保証面でも安心して使用できるモデルであることは間違いない。
とはいえ、ゲーム環境の移行は迷いどころだ。4Kで楽しめるグラフィックスは、フルHDとは比較にならないくらい緻密で、作品によっては現実以上の映像を体験できる。しかし古いゲームインターフェースはまだフルHD以下を基準としており、4Kへの対応が進んでいない。そして今回の結果からもわかる通り、4Kゲーミングという最先端の体験をするためには、ハイスペックなPCが欠かせない。いつ4Kに対応するべきか、その悩みは当分尽きないことだろう。
(マイナビニュース広告企画)
[PR]提供: