BL2710PTには、CAD/CAMモード以外にもさまざまな画面モードが用意されている。sRGB色空間を再現する「sRGB」モードや、消費電力を減らせる「エコ」モードなど、どれもボタン操作だけで手軽に切り替えられるので便利だ。これらのモードには、独自開発の高度画像補正技術「Senseye 3」が利用されている。
プリセットモードの中でもぜひ活用したいのが、Webページや文書ファイル、電子書籍などを読むのに適した「閲覧」モード。CAD/CAMモードよりもさらに色温度と輝度を下げることで、標準モードよりもブルーライトを約30%低減できるのだ。ブルーライトは眼精疲労や睡眠障害の原因となるといわれているだけに、積極的に利用したい。
「フリッカーフリー」技術で目の疲れを軽減
目への負担を軽減するという点では、メーカー独自の「フリッカーフリー」技術に対応しているのもポイントだ。フリッカーとは画面のチラツキのことで、(一概にはいえないが)液晶ディスプレイの輝度を落とした時に発生しやすい。普段の作業では感じることがなくても、気が付かないうちに目へのストレスが蓄積し、眼精疲労の原因となるともいわれている。
ベンキュージャパンのフリッカーフリー対応液晶ディスプレイは、原理的にフリッカーが発生しないため、目への負担を減らせるという。あくまで個人的な感想を述べると、BL2710PTをそれなりの時間ぶっ続けで使ってみたところ、フリッカーフリー非対応の旧来モデルと比較して、画面がしっとりと落ち着いて滑らかな印象を受けた。
果たしてこれがフリッカーフリーの効果なのかどうか、そして液晶ディスプレイのフリッカーと眼精疲労の関係は今のところ完全には解明されていないが、疲れ目や肩こりなどに悩まされている人は、試してみる価値はあるだろう。なお、ベンキュージャパンのフリッカーフリー技術に関するより詳しい内容については、別モデル「GW2760HS」のレビュー記事『フリッカーフリーで目の負担を軽減、ブルーライト対策も搭載 - ベンキュージャパンの27型ワイド液晶ディスプレイ「GW2760HS」』もご一読いただきたい。
別記事『フリッカーフリーで目の負担を軽減、ブルーライト対策も搭載 - ベンキュージャパンの27型ワイド液晶ディスプレイ「GW2760HS」』より。写真右がフリッカーフリー非対応機「VW2424H」、写真左がフリッカーフリー対応機「GW2760HS」。VW2424Hは、フリッカーと扇風機(羽根の回転数)が干渉し、モアレとなって現れた。一方のGW2760HSは写真右の通り。モアレがまったく出ていない。これは肉眼で見てもはっきり分かる |
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