KDDIの石川雄三取締役執行役員専務

KDDIは14日、次世代高速通信サービス「4G LTE」についての説明会を開催した。プレスを前に石川雄三取締役執行役員専務が登壇し、同サービスの概要について説明した。ここでは、説明会の模様をリポートする。

石川氏は「4G LTEサービス」の説明にあたり、9月21日にスタートすると発表した。同社ではこれまで2012年内にLTEによる高速通信サービスを開始するとアナウンスしてきたが、3カ月前倒しでサービスがスタートすることになる。

サービス開始当日に同サービスが利用可能になるのはわずか1機種。使用される周波数帯域は2.1GHz帯。メディアからはその具体的な機種名についての質問が出たが、9月21日というタイミング、わずか1機種、2.1GHz帯の利用という3要素からiPhone 5であることは明白。だが、石川氏は「そういうことでございますので」と明言することを避けていた(数時間後に同社よりiPhone 5のLTE対応が公表)。

LTEサービスを大幅に前倒し

同社では以後、1.5GHz、800MHz帯の周波数を使ったLTEサービスも提供する。その時期については2012年内となっており、具体的な日時こそ明かされなかったものの、「1.5MHz、800MHzは同時に提供開始になると思う。2.1GHz帯と合わせ3バンドを一気に拡大していき、今年度内には人口カバー率96%を達成したい」(石川氏)と目標を述べた。

問題となるのは、基地局の整備だろう。その点については「既存の基地局に併設していく形式をとっており、新規の基地局設置もあるが、既存の基地局を利用することで、地権者との交渉が少なくて済む」(石川氏)とのことだった。