3GとWi-Fiについて

次に3GとWi-Fiについて。3Gは全LTE端末が「WIN HIGH SPEED(MC-Rev.A)」に対応するという。WIN HIGH SPEED(MC-Rev.A)は従来の通信規格Rev.Aを3本束ねることにより、下り最大9.2Mbpsを発揮、Rev.Aよりも約3倍の速度で通信が行えるサービス。このWIN HIGH SPEED(MC-Rev.A)については、一部のエリアではなく、全国のエリアで利用可能になるという。

WIN HIGH SPEED(MC-Rev.A)に対応

Wi-Fiについては、全LTE端末が5GHzに対応する。KDDIでは公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」を全国20万カ所以上設置しており、5GHz帯に対応するWi-Fiスポットを多数設置してきた。この5GHz帯は2.4GHz帯よりも帯域幅が広く、また混雑度も2.4GHzに比べ空いた状態にあるのが特徴で、高速通信が可能になるという。

2.4GHzと5GHzの特徴

それを示すために石川氏はKDDIが行った計測結果を公表した。それによると、5GHz/2.4GHzの両方に対応したAndroidスマートフォン「HTC J」を使い、混雑した時間帯で通信速度を計測したところ、2.4GHzモードに比べ5GHzモードのほうが明らかに優位な計測結果が得られたという。

HTC Jを用いたWi-Fiの実測結果

テザリング解禁と海外ダブル定額について

石川氏は全LTE端末でのテザリング解禁についても説明した。テザリングはスマートフォンなどを親機として、パソコンやゲーム機器などに接続して、インターネットが利用できる機能のこと。3Gエリアでもテザリングの利用が可能だ。

また、LTE端末は海外でも安心して使える点についても説明が行われた。KDDIでは、「4G LTE」対応の端末向けの海外パケット定額サービス「海外ダブル定額」を21日から提供する。同サービスは、渡航先の国で海外の特定の事業者に接続して、2段階の定額料金でパケット通信を利用できるが、LTE向けでは、132の国と地域でに対応し、なおかつ、接続事業者を自動で判別して接続してくれるという。

以前は誤って接続事業者を選択し、高額のパケット料金を支払うケースも生じていたが、自動判別接続により、そうした不安もなくなるとのことだ。ちなみに、132の国と地域に対応することで日本人の渡航先の99%をカバーすることになるという。