――今回、「星屑tears」が初CD化となっていますが、あらためてレコーディングしてみての感想はありますか?
菊池「『星屑tears』は、インディーズ時代からの曲なのですが、当時からすでに自分の中でイメージが出来上がっていた曲だったので、あえて今の感じにアレンジするといったこともせず、本当にイメージのままにレコーディングをしています」
――長くライブで演奏していると、曲のイメージって変わってきませんか?
菊池「そういうこともありますが、この曲に関してはイメージがほとんど決まっていたので、大きな変化はないですね。元々はmiccoがインディーズ時代に、marbleではないバンドでやっていた曲なんですよ」
micco「それで去年ぐらいから、あらためてこの曲を表現したいという気持ちになって、ライブであらためてやりだした感じですね。実は前回のアルバムでも候補曲に挙がっていたんですよ。意外と独特な色の作品なので、今回のベストアルバムならはまるのではないかと思って選びました。次のアルバムでもたぶんイメージからは外れると思うので」
――ここで入れないとずっと入らないかもしれない?
micco「そうですね。もうこのタイミングしか入れるところがないと思ったので、去年ぐらいからライブでも小出しにしてきました(笑)」
――「星屑tears」以外の曲は、基本的にオリジナルですか?
micco「15曲目の『幸せは星の上』も録り直してます」
――「幸せは星の上」を録り直した理由は?
菊池「最初はアコースティックバージョンで収録しようと思っていたんですよ。本当にボーナストラック的な感じで。それが、いろいろとやっているうちに、自分の中で火がついちゃって(笑)。2人でさらっとやるはずだったのですが、ちょうど『星屑tears』のレコーディングでバンドを呼ぶタイミングだったので、こちらもバンドでやってしまおうと(笑)」
――勢いでやった感じですね
菊池「この曲は、『ひだま~ぶる×☆☆☆』という『ひだまりスケッチ』のイメージアルバムの中の曲で、自分たちにとってもとても重要な曲だったので、絶対にベストアルバムには入れたいと思っていたんですよ。だた、その当時の気持ちではなく、あらためて今の気持ちで録り直したほうがいいんじゃないかと」
micco「当初は『水彩キャンディー』をアルバムの最後の曲にする予定だったのですが、実際に録ってみたら、この曲が一番最後にふさわしいのではないかって話になりまして。歌詞的にも、すごく『ひだまりスケッチ』を意識して作った曲ではあるんですけど、今の自分たちの気持ちにもすごくリンクしているんですよ。今回のベストアルバムは、『旅の途中』という意味も込めたジャケットになっているのですが、それにあわせて『旅の途中、空を見上げて』」というサブタイトルをつけることで、marbleはまだまだ続いていきますという意味を込めました」
菊池「今の気持ちで録り直すことによって、さらに自分たちにとって重要な曲になったと思います」
――もし録り直さずに収録したら、15曲目にはならなかったわけですね
菊池「たぶん、ならなかったと思います」
micco「予定通り『水彩キャンディー』が最後になっていたと思います。曲って変化するんだなっていうことを感じられて、すごく面白いなって思いました」
――そういう点では、選曲の際に聴き直した曲の中にも、全然イメージと違っていたものもあったのではないですか?
菊池「たくさんありました。忘れている自分を発見した感じでしたし、録り直したいと思う曲もありました(笑)」