第1話「ありがた山の寒がらす」では、1772(明和9)年から1773(安永2)年の様子が描かれた。

明和の大火で江戸の町が焼き尽くされるという、インパクトの強いオープニングで物語は幕を開けた。一見華やかなイメージで活気にあふれる吉原だが、その一方で浄念河岸のような過酷な裏事情もしっかりと描かれていた。偶然、厠で会った謎の男(安田顕)のアドバイスもあり、老中・田沼意次に不遇を訴えた蔦重だが、自身は何も行動していないことに気付き、独房(?)の中でひとり知恵を絞り、ある策をひらめいた。

注目度トップ3以外の見どころとしては、語りの綾瀬はるかが九郎助稲荷として登場したシーンが挙げられる。スマホを片手に物語の案内人を務める姿に、SNSは「綾瀬はるかちゃんの花魁姿、かわいかったなぁ」「綾瀬はるかさん扮する九郎助稲荷がドロンするとき、桜が舞うのいいなー」「九郎助稲荷、しっぽもあってかわいい!」と盛り上がりを見せた。

そんな綾瀬とは対照的に、眉毛のない女郎屋の女将として登場した安達祐実は、これまでのイメージにない外道役で注目を集めている。扇屋右衛門役・山路和弘や大文字屋市兵衛役・伊藤淳史たちとともに、忘八グループとしての今後の活躍(?)に期待が高まる。また、蔦重と花魁・花の井の恩人である朝顔が、栄養失調のため亡くなり、同じく亡くなった他の遊女たちとともに全裸で埋葬されるシーンでは、3人のセクシー女優が死体役で出演し大きな話題となっています。このシーンは蔦重が吉原の再興に情熱を燃やす動機付けとして重要なシーンでもあった。

きょう12日に放送される第2話「吉原細見『嗚呼御江戸』」では、重三郎が吉原の集客を増やすため奔走する姿や、幕府内の内情が描かれる。寺田心演じる田安賢丸(後の松平定信:田沼意次の宿敵)や、石坂浩二演じる松平武元も登場し、物語はさらなる盛り上がりを見せてくれそうだ。

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