ハイエンドなパフォーマンス
パフォーマンスに関してもハイエンドです。SoCはSnapdragon 8s Gen 3を搭載。メモリは12GB(LPDDR5X)、ストレージは512GB(UFS 4.0)を採用します。OSはAndroid 14。
一部のゲーミング系を除けば最上位のSoCとなり、パフォーマンスもかなりのレベル。ただ、ベンチマークテストではSnapdragon 8 Gen 3を搭載するGalaxy Z Fold6と同等か少し低いパフォーマンスとなっており、特にグラフィックス系のパフォーマンスがあまり振るいませんでした。
ただ、全体的にパフォーマンスは高いので、特段問題になることはないはずです。基本的にはハイエンドなので利用するのに引っかかりを感じることはないでしょう。
AQUOS R9 pro | Galaxy Z Fold6 | ||
---|---|---|---|
SoC | SD 8s Gen 3 | SD8 Gen 3 for Galaxy | |
3Dmark | Wild Life Extreme | 3,190 | 4,266 |
Solar Bay | 5,297 | 6,908 | |
Steel Nomad Light | 1,053 | 1,362 | |
PCMark | Work 3.0 | 15,508 | 18,400 |
GeekBench | Single-Core | 1,989 | 1,784 |
Multi-Core | 5,245 | 5,774 | |
GPU(OpenCL) | 8,895 | 13,055 | |
GPU(Vulkan) | 10,081 | 10,602 | |
GFXBench | マンハッタン3.1 | 7,255 | 7,392 |
マンハッタン3.1オフスクリーン | 9,433 | 10,760 | |
Aztec Ruins OpenGL High Tier | 4,541 | 3,595 | |
Aztec Ruins Vulkan High Tier | 4,628 | 3,876 | |
Antutu | トータル | 1,501,537 | 1,422,604 |
高速登録の指紋センサー、おなじみAQUOSトリックなどで使い勝手も良好
スマートフォンとしての操作性として、まずは指紋センサーの高性能が目を引きます。生体認証は最近のスマートフォンでは必須の機能ですが、登録時に何度も何度も画面やボタンにタッチを繰り返すところが使いづらい点です。しかし「AQUOS R9 pro」の場合は1タッチで指紋の登録ができるため、快適さが段違いです。実際の利用時も高速に認証するため、使い勝手のいいセンサーです。
顔認証も備えており、こちらも高速なのですが、敏感すぎて端末を持ち上げている途中でロックが解除されてしまうので少し精度が心配になります。いずれにしても撮影時はシャッターボタン長押しで画面オフ状態から起動できますし、指紋センサーも快適に動作するのでストレスは少ないのがいいところです。
おなじみの「AQUOSトリック」も搭載。ロック中に指紋センサー長押しでアプリが起動する「Payトリガー」は、物理センサーではなく画面内センサーですが、本機でも利用できます。名前の通りQRコード決済を想定した機能ですが、様々なアプリを登録できます。
電源ボタン長押しにアプリ起動を設定することもできます。電源ボタン2回押しでのカメラ起動はシャッターボタンがあるので不要ですが、これにも別の機能が設定できれば便利でした。
全体として、「AQUOS R9 pro」は「カメラ」です。楽しく快適に撮影できて、なおかつ写りも良し。シャッターボタンも使いやすく、後は構えた時の誤操作が減ればいうことなし。パナソニックの「LUMIX CM1」を思い起こさせるのは、大きな円形のカメラデザインと1型センサー、そしてシャッターボタンのせいでしょうか。
「Xiaomi 14 Ultra」もそうでしたが、スマホカメラとして撮影を堪能できる製品に仕上がっています。