3位は『スカイキャッスル』(テレビ朝日)で、個人全体注目度66.0%。韓国の大ヒットドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』を原作とした、豪華キャストによる日韓共同プロジェクトで、松下奈緒が主演し、木村文乃、比嘉愛未、高橋メアリージュン、小雪らが共演することで話題となった。特に女性視聴者の注目度が70.7%と非常に高く、女性ランキングで2位を記録。セレブ妻たちの”ドロ沼マウントバトル”や家族の葛藤が、女性視聴者の興味を惹きつけたと考えられる。

このドラマの魅力は、登場人物たちの優雅なたたずまいとは裏腹な、燃えたぎる野心と隠された秘密。高級住宅地「スカイキャッスル」で美しきセレブ妻たちが、夫の出世や子供たちの受験競争を巡って壮絶な戦いを繰り広げる。特に、松下演じる浅見紗英が抱える内面の葛藤と、木村演じる南沢泉の息子を守るための母親としての強い意志が見どころだ。

物語の最終回では、山田未久(田牧そら)の落下死亡事件の真相が明かされ、真の黒幕が小雪演じる受験コーディネーター・九条彩香であることが判明。SNSでも「まさかの(九条の)秘書が犯人だった!」といった驚きの声が多数寄せられた。さらに、セレブ妻たちのドロ沼マウントバトルの背景には、表面上の華やかさと裏に潜む嫉妬や欲望が絶妙に絡み合っており、視聴者の心を捉えた。

最終回のハイライトは、九条が手錠をかけられて連行されるシーンで、南沢青葉(坂元愛登)とすれ違う際の九条の「意味深な笑み」。これに対し、SNSでは「青葉と九条の関係に何か秘密があるのでは?」といった多くの憶測が飛び交った。このような謎めいた演出が最後まで視聴者を惹きつける要因となった。

また最後にはセレブ家族たちが自分たちの行動を反省し、改心していく姿が描かれ、物語はクライマックスを迎える。松下の芯の強い演技や、比嘉演じる二階堂杏子の母親としての葛藤が印象的で、豪華キャストによる丁寧な演技が視聴者をくぎ付けにし続けた。

一方で、韓国版と比較して「日本版は展開が少し早すぎる」「本家のドロドロ感が少ない」という意見もあった。韓国版が全16話でじっくりと描かれたのに対し、日本版は9話という短い構成であり、ストーリー展開がやや駆け足に感じられる部分もあったようだ。しかし、その分テンポが良く、視聴者を飽きさせないスピーディな展開が好評だったという声もある。

世帯視聴率では5.5%と全体的なランキングでは控えめだったが、SNSでの反響や見逃し配信の再生回数は第8話までで2,000万回と非常に高く、多くの視聴者がこのドラマに注目していたことがうかがえる。セレブ妻たちのドロ沼マウントバトルを中心に展開されたサスペンスと家族愛の物語は、視聴者にとって強く印象に残る作品となった。