大型スクリーンを配置した「アカデミーエリア」
店内には大型スクリーンを配置した「アカデミーエリア」も設けられています。知識を学べるようなコンテンツや発表会の映像を流すなどの活用がされているそうです。取材当日は、ファーウェイ デバイス部門のトップであるRichard Yu氏が上海で自動車の発表会を開催しており、その模様が配信されていました。
このアカデミーエリアは上階への階段も兼ねた座席配置で、大学の階段式の教室を模したデザインとのことです。実際、講師も定期的に招いて、製品の利用テクニックなどを紹介するなどユーザーとのコミュニケーションを取っているそうです。
2階は製品展示のほか、カフェコーナーを設置しようと工事中。アフターサービスのコーナーやスマートホームを紹介するために、実際に家のリビングとダイニング、キッチンを設置したコーナーも用意されています。
最新スマートカー「AITO M7」の内部は?
1階にはさらに、発表されたばかりの新型電気自動車「AITO M7」が展示されていました。自動運転のHuawei ADS 2.0を搭載し、OSにはHarmonyOS 4を搭載しています。ガソリンを併用することで最大1,200kmの走行が可能だとしています。
新型のAITO M7に搭載されたADS 2.0は、27個のセンサーなどが搭載され、赤信号での自動ブレーキと青信号での自動運転、160以上の駐車シナリオをサポートしたという機械式駐車場にも対応したスマートパーキングなどを搭載しているそうです。
車内には大きなディスプレイを備え、スマートフォンでのコントロールにも対応。HUAWEI Watchとのペアリングでキーロック解除、スマートフォンのタッチでのキーロック解除のほか、ファーウェイのOSであるHarmonyOS 4を搭載したことで音声コントロールにも対応するなど、スマート機能が多く搭載されています。
ファーウェイが自動車メーカーと組んだのは、このHarmonyOSの存在が重要なポイントになります。
HarmonyOS自体は、米国の制裁に伴いGoogleのサービスの利用ができなくなったことで、オープンソースのAndroidベースを使った新OSの開発を余儀なくされたことから生まれています。
その中で同社が開発したHarmonyOSは、「後々に分かったのですが、より多くのデバイスと高速に安定して接続できるようになっていた」(ファーウェイ デバイス部門のLi氏)とのこと。こうした点がAndroidよりも優れているという判断により、IoT機器や自動車にも搭載することで、多くのデバイスと連携する方向性が強化されています。
結果として、自動車を含めたスマートホームのエコシステムが充実したようです。フラッグシップストアのスマートホームコーナーでは、その一端を垣間見ることができました。