――20周年を迎えられましたが、解散危機はなかったですか?

池谷:高木が結婚して2011年に子供ができて、収入も3万円とかで生活が厳しいというときに、僕は「これ以上続けてもな」と思っていたし、「解散したほうがいいんじゃない?」と伝えたら、「お金じゃないでしょ。お金で解散するのはやめようよ」と言われて、「なんだこいつ」って心の中で思いましたが(笑)、強いなと思ったんです。「こんなにも信念があるんだ。じゃあ自分から解散するって言うのはやめよう」と思い、そこでだいぶ楽になりました。そのときに彼女……今の奥さんに話したら、(高木の)奥さんのことを考えて「最低だね」と言っていましたけど(笑)

高木:芸人になった時点でお金じゃないと思っていました。稼げる職業だとまず思ってないですし、大学も辞めてこっちの世界に来ているんで、ほかにやることもないですし。

――芸人を辞めようと考えたことは一度もない?

高木:そうですね。芸人っていくらでも続けられるんです。お金さえ気にしなければ。この世界に入ったときに、これで死ぬまでやっていくしかないと思っているので、辞めるという選択肢はないです。

――生活的に苦しい時期もあったと思いますが、再ブレイクを果たし、奥さんと子供も喜んでいるのでは?

高木:そうですね。当時の最高月収を超えたわけですから。(池谷の)奥さんも感謝してほしいよ(笑)。「最低」と言っていたみたいですけど、「最高」って言ってほしい!

池谷:聞いてみるよ(笑)

――高木さんは娘さんに、自身のネタから“ナナ”という名前をつけたそうですね。

高木:「ナナナナ」ってネタをやっていて“ナナ”とつけたんですけど、子供は自分の名前からお父さん「ナナナナ」というネタをやっていると思っていて、そのままにしています。

――もともと中学校の同級生というお二人ですが、相方が高木さん、池谷さんでよかったなと感じているポイントを教えてください。

池谷:「お金は関係ない」というところですかね。信念あるなと。

高木:42歳にしてフードファイターになったことですかね。最近大食いでテレビに出ていて。

――池谷さんは、チャレンジしてみて大食いだとわかったそうですね。

池谷:普通に生活していたら3キロなんて食べないじゃないですか。やってみたら食べられました。『有吉ゼミ』で大食いチャレンジさせてもらっていますが、どのネタ番組に出たときよりも反響がすごくて、「デカ盛りの兄ちゃん」ってよく呼ばれます。60歳、70歳の方も「デカ盛りすごいね」と声をかけてくださって、それがうれしくて。知ってくださる方が増えて、ネタもやりやすくなりました。50歳までは続けようと思っています。

高木:頑張って60歳くらいまでやってほしいですね。伝説のフードファイターに!