最後まで諦めない心で戦う

最後は、試合直後の「DFM」takej選手への単独インタビューです。「DFM」はここまで、強豪チームを相手にあと一歩のところで勝利を逃す展開が続き、0勝と苦しい状況に追い込まれています。

「DFM」にとって重要な局面である今日の試合にのぞんだ気持ちや、チームの雰囲気づくりのためにtakej選手が意識していること、そしてリーグプレイ後半戦に向けた意気込みなどを聞きました。

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    インタビューに応じてくれた「DFM」takej選手

――まずは、今日の「ZETA」との試合を終えての感想を教えてください。

takej:ファーストマップに関しては、勝ち切れたんだろうなという気持ちが残りつつ、「ZETA」のプレイが上手かった印象ですね。セカンドマップは、練習でやってきたことが刺さらなかったのもあるんですけど、「ZETA」のアドリブがすごく上手かったです。

――「ZETA」のプレイのどんなところが、特に上手かったと感じますか?

takej:中盤や終盤あたりで、自分たちが「ZETA」のフェイクに引っかかってしまいました。それも普段の練習であれば、引っかからないようなものなんですが、大会ならでは緊張や焦りが出てしまったのかなと思います。そういった「ZETA」の揺さぶりが上手かったです。

――今日の試合は「DFM」にとって絶対に勝ちが欲しい局面でもあり、かつ日本チーム同士の対決でした。いつもと違った気持ちはありましたか?

takej:この試合で負けたらいよいよ厳しいという意味で、絶対に勝たなければいけないと思っていました。でも、相手が日本チームだからといって、特別に勝ちたいという気持ちはなかったです。すべての試合で勝ちたいので、同じ気持ちで挑んでいました。

――お互いをよく知る元チームメイトがいることで、相手の癖から動きを予測する“人読み”をするような場面はありましたか?

takej:自分が元チームメイトと、1対1で戦う場面があまりなかったですね。時間をかけて1対1をするような、人読みができそうなシーンが今回はなかったです。

――今回の試合では、Seoldam選手が今リーグ初出場となりました。xnfri選手と代わって出場する判断について、チームではどういった話し合いがありましたか?

takej:オーメンなどのコントローラーは、今のアセントやヘイヴンのメタを考えると、より攻撃的に戦える自分のプレイスタイルの方が合っていたんですよね(※)。そこをコーチが判断してのチェンジだったと思います。

※今リーグで「DFM」は、主にtakej選手とxnfri選手による2コントローラーを採用していたが、今回の試合ではコントローラーをtakej選手のみとする構成に変更している。コントローラーとは、スモークを扱うロールのこと。

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    今リーグ初出場となったSeoldam選手

――「DFM」は試合中の雰囲気がとても良く、特にtakej選手がムードメーカーの役割を果たしているように感じます。何か意識されていることはありますか?

takej:ムードメーカーとしての意識はあまりしていないですが、試合中に味方の士気を下げるような発言はしないようにしています。誰かがミスをしたとして、もしそのミスを追及されたら、頭が真っ白になったり、プレイに集中できなくなったりしてしまうと思うので。

試合中の雰囲気はすごく大事だと思っていて、少し前に「Crazy Raccoon」のRionさんと一緒にゲームをしたときに、彼の雰囲気づくりがすごく好きだったので、それを真似しています。

もしチームが落ち込んでいる雰囲気だったら、とにかく盛り上げなきゃと思いますね。自分が「ZETA」にいたころ、最後の決勝でみんなが疲弊しているなか、自分がテンションを最大まで上げて、気合で乗り切ったこともありました。そうやってチームメンバーの士気を上げることは、無意識にやっています。

――日本のファンも多く現地に応援に駆けつけていると思います。今日は「DFM」の3回目のサイン会があるそうですが、現地での応援の印象はいかがですか?

takej:すごくうれしいですね。もちろん自分たちのファンも来てくれていると思うんですけど、今日は「ZETA」のファンが来て、ついでに「DFM」のサイン会も寄っていくか、みたいな雰囲気かもしれないので、そういう場合は変な対応をするかもしれません(笑)。

――それでは最後に、リーグプレイ後半戦に向けた意気込みをお願いします。

takej:自分たちの修正すべき点は、もうあと一歩のところまできているので、最後まで取り切る力をつけて、最後まで諦めない心で戦っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。

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    円陣を組む「DFM」のメンバーとコーチ