――逆襲を期す来シーズンの前に、ワールドカップという夢舞台が待っています。
自然とモチベーションが上がりますけど、モチベーションだけではプレーでできないのもわかっています。あらゆる準備をしながら、一方でせっかく自分がつかみ取った舞台を後悔とともに終えたくない。楽しむことが自分のいいプレーにつながると思うし、その結果が代表への貢献につながるはずなので。
――代表初招集は昨年3月。韓国とのデビュー戦で先制ゴールを決めました。
韓国戦も後悔のないようにやろうと。アンダー世代でも代表の経験がないんですけど、憧れ続けたユニフォームを着てプレーできる以上は、後悔のないようにやり切ろうと思っていました。得点の場面もボールが自分の前にこぼれてきた瞬間に、右足を思い切り振り抜くことだけを考えていました。バーに当たってから入りましたけど、もうちょっと上だったら跳ね返っていました。そういうのもご褒美なのかなと。
――日の丸に無縁だった選手がJリーグで3年連続ベストイレブンに選出され、代表入りを果たし、ついにワールドカップに出る。子供たちへの最高の励みになるのでは。
僕自身、同世代の先頭を走って来たかった、という思いはもちろんあります。自分の世代で常に注目され、他の選手たちを引っ張る選手であり続けるのは間違いなく素晴らしいし、子供たちもまずはそこを目指してほしい。それでも、サッカーはそれだけじゃないという道を示す意味でも、子供たちに目指してもらえるような、もっともっと高みにいる選手に僕がなっていかなきゃいけないと常々思っています。
――日本を発つ前には、3歳の娘さんからもメッセージが届いていました。
とはいっても、まだわかっていないんですよ。サッカーに行ってくると話しかけたら、「行かないで」って言われて、「すぐ帰ってくるよ」となだめて。そんな感じなので。
――帰国された後の年末には29歳の誕生日が控えています。
いやぁ、それはあまり考えてないですね。プレゼントも特にいらないという感じで。
――娘さんが贈ってくれるかもしれません。
それはうれしいし、喜んで受け取ります!