――没入型の俳優さんのように感じますが、それはご自身で見つけたやり方ですか?

不器用なだけですね、きっと。終わったあとはスパッと切り上げられるんですけど、演じている途中は本当に大変です。役を引きずってしまうので(笑)

――曲の歌詞にも、そのとき演じている役が反映されることもあるのでしょうか。

「Mr.Jealousy」は『黒崎くん』のときに作りました(笑)。全部直結していて、現実とフィクションの境目がそんなにない人物なのかもしれないです。僕は100%俳優ではなく、(アイドルと)50%50%。50%でいくと100%の俳優さんとお芝居が変わってしまうので、普段もその役を考えたいなと。憑依しすぎな部分があるのかもしれません。

――中島さんはこれまで出演された全ての映画で主演をされていますが、そのことについてどのように感じていますか?

ありがたいことに恵まれた環境に立たせていただいただけであって、自分の実力がそれを引っ張ってきたわけではなくラッキーなだけだと思うので、その幸運に甘えずに、ちゃんと地に足つけて、また中心に立たせていただける機会があれば全力で頑張りたいです。

――俳優としての基盤ができたという本作を経験し、俳優として思い描いている将来像に変化はありましたか?

アメリカのアカデミー賞に日本人がノミネーションされて、あのレッドカーペットを歩くというのは、日本が盛り上がる素晴らしいことだと思うので、そのビッグチャレンジに1人の表現者としていつかは関わりたいなと、日本を背負っていつか飛び出していけたらいいなと思っています。ポン・ジュノ監督もすごい存在感でしたし、日本人も続けてそこを歩めたらいいなと。自分の中でこの作品はファーストステップだと思ってます。

――より世界への意識が強まったと。

そんな甘くないですけどね。ブラピ(ブラッド・ピット)を見て、「超うれしい! 最高! ハリウッドイエーイ!」ってはしゃぐぐらいのテンションの持ち主なので(笑)。でもこの気持ちって意外と大切だから。ブラピと2ショットで写真を撮るというのが僕の目標なので、それを叶えるために頑張ります!