タッチ対応ディスプレイはノングレアで映り込みがない
ディスプレイには、LEDバックライトを使用した13.3型ワイドのIGZO液晶が採用されている。解像度は1,920×1,080ドットのフルHDだ。ウィンドウを複数広げるような作業だと、フルHD解像度は縦が短く感じる人もいると思うが、一般的な事務作業で2ウィンドウを並べる使い方なら特に問題ないだろう。
動画を鑑賞してみた印象では、色域やコントラストについても、特段気にならずに楽しめた。クリエイティブな用途で、ちょっとした写真や動画を編集する場合にも、色味の再現の不安はほぼないと思う。
特筆すべきは、ディスプレイ表面がノングレア(非光沢)でありつつも、グレアのPCと比べて画質が劣るような印象がなかったこと。例えば、暗所の描写シーンが多い映画なども、ディスプレイにユーザーの影が映り込むことなく鑑賞でき、没入感が上がるだろう。視野角も広いので、2人で横並びの状態で画面をのぞき込むような使い方にも問題ないと思う。
輝度については、具体的なnit数はわからないものの、最大値にすれば晴れた日の窓際で作業するときも十分に明るい。筆者が室内で事務作業を行うような場面では、25%程度の明るさ設定にしていた。
サウンド面は「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」のサラウンド音声に対応する点に注目だ。Dolby Atmos対応の映画や、YouTubeのDolby Atmosデモ音源などを再生すると、立体的な音響が再現される。例えば鳥が飛んでいくシーンなら、羽音の位置が移動するように聞こえる。
スピーカー自体はパームレストの裏側に位置するが、精細感には欠ける印象。音量を最大にすると、少し音が割れるような感覚もあった。もちろん、Dolby Atmos対応もあって動画作品の臨場感は楽しめるが、高音域の金属音が伸びるような表現だったり、低音域のぐっと胸に響くような圧力は再現しきれないようだ(それでもノートPCのサウンドとしては十分に高品質だが)。
キートップは正方形に
キーボードについては、従来モデルのやや横長だったキートップから、正方形に近い形状へと改良されている。キーピッチは19mm、キーストロークは1.5mmあり、適度な反発も感じる。dynabook V8/Pで記事を書いていてもまったく気になるところがなく、打鍵感が心地よく整えられている印象だ。
Windowsキーの左にはFnキーが並び、これを押しながら操作するショートカットコマンドがわかりやすいように、キー表面にアイコンを刻んでいる。例えば、Fn+Zキーでは、キーボードバックライトをオンオフ。キーボードバックライトは本体デザインと合わせて赤く光る。
タッチパッドは、上下の幅が少し狭い印象を受けた。決して操作しづらいわけではないが、勢いよくスクロール操作すると、タッチパッドの端に指が当たりやすい。本体サイズやキーボードサイズとの兼ね合いで、設計にとっては悩ましい部分だろう。